IPad mini (第1世代)

iPad mini (初代) について

iPad miniは、Appleが開発・販売していたタブレット型コンピューターです。2012年10月23日（アメリカ西海岸時間）にサンフランシスコで開催された記者会見で発表され、同年11月2日に日本、アメリカ合衆国、ヨーロッパなど34カ国で販売が開始されました。

モデルの種類

販売されたモデルは、Wi-Fiモデル（無線LANのみ対応）と、Wi-Fi + Cellularモデル（Wi-Fiと携帯電話会社の通信網に対応）の2種類です。これにより、ユーザーは利用環境に合わせて最適なモデルを選択できました。

製品の特徴

iPad miniは、iPadシリーズの小型・軽量版として登場しました。ディスプレイサイズは7.9インチとコンパクトで、解像度は1,024×768ピクセル、アスペクト比は4:3を維持しています。重量はWi-Fiモデルが308g、Wi-Fi + Cellularモデルが312gと軽量で、持ち運びやすさが魅力でした。CPUにはApple A5チップが搭載され、iPad 2やiPhone 4Sと同等の性能を実現しています。カメラ性能と通信性能はiPad (第4世代) と同等でした。

日本での販売

日本では、ソフトバンクモバイルとau（KDDI・沖縄セルラー電話）から発売されました。auにとっては初のiPad販売となり、大きな話題となりました。LTEの利用可能帯域やCDMAの有無によって2つのモデルが用意されており、日本で発売された「モデルA1455」は、CDMA2000方式とLTE Bands 1/3/5/13/25に対応していました。一方、北米向けのCDMA非対応モデル「モデルA1454」は、LTE Bands 4/17に対応していました。

生産終了とサポート

iPad mini (初代) は、2015年6月下旬に生産および販売を終了しました。最終サポートバージョンはiOS 9.3.5（Wi-Fi + CellularモデルはiOS 9.3.6）までで、iOS 10以降のアップデートは提供されませんでした。2019年7月22日には、GPS位置情報の不具合を修正するiOS 9.3.6が配信されました。

価格について

iPad miniの販売当初から2013年5月30日までのアメリカ合衆国での価格は、発表時のレートで円換算されていました。日本での価格も設定されていましたが、2013年5月31日にアメリカ合衆国での価格は変更されず、円換算価格が日本市場価格改定時のレートで計算されました。この結果、日本での価格も変更されました。

iPadモデルの変遷

初代iPad miniの登場は、iPadシリーズの多様化を象徴する出来事でした。その後も様々なモデルが登場し、ユーザーのニーズに応える形で進化を続けています。

盗難事件

2012年11月12日深夜（東部標準時）、ジョン・F・ケネディ国際空港の貨物ビルに保管されていた約3,600台（約150万ドル相当）のiPad mini (初代) が盗難されるという事件が発生しました。これは、当時大きなニュースとして報じられました。

参考情報

* 公式ホームページ（日本語）: 公式ホームページ（日本語）

もう一度検索