IWAワールド・シリーズ

IWAワールド・シリーズ

IWAワールド・シリーズは、国際プロレスによって主催されたシングルマッチのリーグ戦であり、1968年から1977年までの間に全6回の大会が行われました。このシリーズは、日本国内で行われていた他のプロレスシリーズと競合し、国際プロレスの大規模イベントの一つとして認識されていました。

初開催と概要

1968年に第1回大会が開催され、これは日本プロレスの「ワールドリーグ戦」に対抗する形でスタートを切りました。この大会は毎年定期的に行われるものではなく、開催時期も固定されていなかったため、地方の会場でも見られるなど、柔軟な流動性が特徴的でした。また、ルールは第1回と第3回においてはバッド・マーク・システムが採用され、ポイント制で進行しましたが、第2回からは従来のリーグ戦方式が取られました。特に注目すべきは、日本の選手同士の対戦が許された点で、他のリーグとは異なるメリットを提供しました。

各大会の評判

第1回大会（1968年）

この初回大会では、持ち点10のバッド・マーク・システムが用いられ、予選リーグは30分1本勝負で戦われました。敗れた選手には3点減点され、リングアウトや時間切れ引き分けでもポイントが引かれ、最終的にポイントが0になると失格となります。この方式の下、豊登、ビル・ロビンソン、ジョージ・ゴーディエンコが決勝リーグに進出。最終的には、ロビンソンが初代王者となりました。

第2回大会（1970年）

約2年ぶりに開催された第2回大会では、前回の優勝者ロビンソンがシードされ、バッド・マーク・システムを取り入れずに行われました。その結果、ロビンソンが2連覇を達成し、注目が集まりました。

第3回大会（1971年）

この大会では、またしてもバッド・マーク・システムが復活し、結果的にロシモフが初優勝を果たしました。特筆すべきは、この大会で行われた決勝リーグ戦が全て引き分けという異例の結果で、持ち点で勝利した選手が優勝となるという形でした。

第4回大会（1972年）

第4回は新たなルールで、予選リーグが3ブロックに分かれたのが特徴です。この大会では小林が初優勝を獲得し、試合形式も進化していきました。

第5回大会（1973年）

この大会では上位2位が同点になるという展開が見られ、決勝トーナメントも新たに形式をとりました。最終的にラッシャー木村が優勝し、以後の大会へとつながる重要な結果となりました。

第6回大会（1977年）

4年ぶりに行われた第6回大会では、特に注目されたのが「IWAワールド・タッグ・トーナメント」との同時開催です。この大会ではラッシャー木村が再び優勝を掴み取りました。

IWAワールド・タッグ・トーナメント

第6回ワールド・シリーズと同時に開催されたこのトーナメントは、IWA世界タッグ王座を巡る争奪戦でした。数々のチームが参加した中で、最終的にビッグ・ジョン・クイン&クルト・フォン・ヘスが優勝を果たしました。

総評

IWAワールド・シリーズはその変遷の中で、さまざまなルールや形式が試され、プロレスファンに深い印象を残した大会でした。今でもプロレス界で語り継がれる、熱い戦いが展開されたことは間違いありません。

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