ビッグ・ジョン・クイン

ビッグ・ジョン・クインのプロレスキャリア

ビッグ・ジョン・クイン（本名：John Arthur Quinn）は、1941年にカナダのオンタリオ州ハミルトンで誕生し、2019年に亡くなるまで長いプロレスキャリアを持ったレスラーです。彼のプロレスの道は、ボクシング選手としてスタートし、カナダ海軍での経験を活かしながら、サーカスにも参加したことがあるというユニークな背景を持っています。

プロレスデビューと活動

クインは1961年にオンタリオ州の地元でプロレスデビューし、大型のヒールとして多くのリングネームを用いながらキャリアを積んでいきました。トロントでは覆面レスラーとしても活動し、ウェス・ハッチンスとタッグを組んで「マスクド・ヤンキーズ」として知られました。1967年にはWWWFに登場し、名レスラーとなったブルーノ・サンマルチノにWWWF世界ヘビー級王座に挑戦するなど、一躍注目を集めます。彼は、アーノルド・スコーランやボボ・ブラジルなどとも戦い、数多くの対戦を重ねて強い印象を残しました。

日本での活躍

1970年には日本プロレスに来日し、ニック・ボックウィンクルと組み第1回NWAタッグ・リーグに出場します。この大会では多くの強豪を相手に決勝まで進出し、アントニオ猪木との試合は名勝負と称されています。試合は敗れましたが、この対戦は彼のキャリアの中でも特に評価される瞬間となりました。

活動の幅を広げる

その後もカナダ、アメリカ、ヨーロッパなど多くの地域で活動し、1972年にはオクラホマ地区でNWA北米ヘビー級王座を獲得。さらにはカルガリーのスタンピード・レスリングでも北米ヘビー級タイトルを3回獲得するなど、頭角を現しています。また、彼はタッグチームでも成功し、数々のパートナーと共にNWAカナディアン・タッグ王座のタイトルを争いました。

国際プロレスのステージ

1975年、彼はビッグ・ジョン・クインとして国際プロレスに初参戦。ここでも彼は強烈なヒールキャラクターであり、多くのファンに覚えられる存在となりました。特に1977年のIWAワールド・シリーズでは、その圧倒的な存在感で注目を浴びました。1980年にも特別参加し、多くの対戦を積む中でプロレス界に名を残しました。

ヨーロッパでの活動と引退

1978年からはヨーロッパに拠点を移し、各地で活動を続けますが、1984年には新[[日本プロレス]]に戻り、IWGPリーグ戦にも参加しました。老舗の団体であるカルガリーでも活動し、同年にプロレスから引退。引退後は長くプロレスから距離を置いていましたが、2007年に久々に公の場に姿を現しました。

最後の日々

クインは2019年に脳卒中の手術後に合併症が生じ、77歳でこの世を去りました。彼の功績はプロレス界に強く刻まれており、今なお多くのレスラーたちのロールモデルとなっています。エルボー・ドロップやアルゼンチン・バックブリーカーなどの得意技を駆使し、多岐にわたるタイトルを獲得した彼のキャリアは永遠に語り継がれることでしょう。

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