JA-SS

JA-SS（ジェイ・エー・エスエス）は、全国農業協同組合連合会（JAグループ）傘下のガソリンスタンドのサービスブランドです。キャッチコピーは『マイホームステーション JA-SS』。全国各地の農業協同組合が運営しており、地域に密着したサービスを提供しています。

多様な運営形態

JA-SSの運営形態は多岐に渡ります。単位農協が直接運営するスタンド、子会社が運営するスタンド、全農エネルギー（全国農業協同組合連合会の子会社）が運営するスタンド、そして全農都府県本部傘下の子会社が運営するスタンドの4つに大別されます。

全農エネルギーは、国内6カ所の備蓄基地から全国のJA-SSに燃料を配送する役割を担っており、独自のブランド力も持っています。全農都府県本部傘下子会社が運営するスタンドも、全農エネルギーと同様の体制を取ることが多いです。一方、単位農協系のスタンドは、以前は各石油卸売会社からの供給を受けていましたが、近年では全農エネルギーからの供給に転換する傾向にあり、JA-SSオリジナルブランドへの移行が進んでいます。

JA-SSの看板は、通常のJAマークとは異なる赤色のマークを使用しているのが特徴です。ただし、地域によっては、建物の外観などに配慮して、赤色に近い茶色を使用しているケースもあります。

北海道と長野県の例外

JA-SSは北海道を除く46都府県で展開していますが、北海道ではホクレン農業協同組合連合会系の「ホクレンSS」が展開されており、JA-SSとは独立したブランドとして運営されています。JA-SSの公式ホームページにはホクレンSSへのリンクが掲載されていますが、逆は行われていません。

長野県内のJA-SSは、他の地域とは大きく異なっています。JA-SS公式ホームページでは検索することができず、各JAのホームページで情報を確認する必要があります。これは、ガソリン、灯油、LPガスなどの販売やサービス提供が、各地域のJAまたはその子会社によって行われているためです。スタンドのデザインも元売ブランドのままの場合が多く、JA-SSの看板も標準的なJAマーク（白地に緑）を使用するなど、他の都府県とは異なる独自の運営形態を取っています。

JAカード割引と立地

JA-SSでは、JAカード提示によるガソリン・軽油の割引サービス（1リットルあたり2円引き）を提供しています。これはホクレンSSでも同様です。

JA-SSのスタンドは、JAバンクやエーコープなどのJA店舗、JA倉庫などに隣接している場合が多く、JA施設と一体的に運営されているケースが少なくありません。また、店頭販売だけでなく、タンクローリーによる燃料油の配送サービスも提供しているスタンドが多いです。

CM放送と歴史

1990年代から現在にかけて、一部地域ではテレビCMも放送されています。JA-SSの歴史は長く、多くの石油元売会社と関わってきました。

JA-SSは、地域に根ざしたサービスと、JAグループとの連携を強みに、今後も発展を続けていくことが期待されます。

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