JEUGIA

株式会社十字屋は、京都府京都市中京区に本店を構える企業です。楽器、楽譜、CD、DVDの販売、音楽教室やカルチャーセンターの運営など、幅広い事業を展開しています。

楽器店としての「JEUGIA（ジュージヤ）」は、京都府、滋賀県、大阪府の3府県でのみ店舗を展開していますが、カルチャーセンター事業は岩手県から鹿児島県まで、日本全国にわたっています。同名の企業や店舗が存在しますが、鹿児島市に拠点を置くレコード店「十字屋」、かつて存在したダイエー傘下の「十字屋」とは、資本関係や事業上の関係は一切ありません。

社名の由来

株式会社十字屋の社名は、創業者の宗教的な背景に由来します。1874年に東京で創業した「十字屋書店」は、創業者がクリスチャンであったことから、キリスト教の象徴である十字架にちなんで「十字屋」と名付けられました。現在の「JEUGIA」という商号は、フランス語で「遊び」や「楽しみ」を意味する「JEU」と、「国」や「領域」といった語感を持つ「GIA」を組み合わせた造語です。この商号には、音楽や文化を通じて人々が楽しみ、創造的な活動を行える場を提供したいという願いが込められています。

沿革

株式会社十字屋の歴史は、1895年に京都で開催された内国勧業博覧会に、東京の十字屋（現：銀座十字屋）が洋楽器を出品したことに始まります。博覧会終了後、三条寺町に仮店舗を構えて営業を開始し、1898年8月1日には、正式に「十字屋田中商店」として独立・創業しました。この日が公式の創業日となっています。

その後、1952年5月26日に株式会社田中楽器店を設立、同年10月に株式会社十字屋楽器店に商号変更。1975年1月に株式会社十字屋へとさらに商号を変更しました。1990年3月には株式会社JEUGIA（登記上は株式会社ジュージヤ）に商号を変更、1991年7月には大阪証券取引所（大証）第2部、京都証券取引所に上場しました。その後、1996年1月に大証第2部に指定替えし、同年9月には三条に新本店ビルが完成しました。

2013年7月には東京証券取引所第2部に上場を果たしましたが、2020年3月にはcross road株式会社による株式公開買付けが成立。同年3月25日にはcross road株式会社の連結子会社となり、4月15日に東京証券取引所第2部を上場廃止、4月17日には株式売渡請求により、cross road株式会社の完全子会社となりました。同年10月1日には十字屋Culture株式会社を吸収合併し、同時に再び株式会社十字屋に商号変更しました。

店舗

店舗の詳細については、JEUGIAの公式サイトで確認できます。

その他

2009年に放送されたテレビアニメ『けいおん!』(第1期)の第2話と第11話には、株式会社十字屋の三条本店をモデルにした「10GIA」という楽器店が登場しました。エンディングクレジットでは、取材協力として記載されており、映像ソフトには『10GIA』ロゴ入りステッカーがJEUGIAオリジナル特典として付属しました。このことからも、地元に根付いた企業であることが伺えます。

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