JPS (たばこ)

ジョン・プレイヤー・スペシャル (John Player Special)

ジョン・プレイヤー・スペシャル、通称JPSは、イギリスのインペリアル・ブランズによって生産・販売されるたばこブランドです。このブランドは、たばこ以外にも香水やシャンプー、洋服、腕時計、ウイスキーといったアイテムも手がけています。JPSはその独自の特徴とともに、たばこに関して特に広く知られています。

歴史的背景

JPSの歴史は19世紀半ばにまで遡ります。1850年代、ジョン・プレイヤーがノッティンガムにたばこ会社を設立し、のちにジョン・プレイヤー・アンド・サンズという名称に変わりました。息子のJohn Dane PlayerとWilliam Goodacre Playerが事業を受け継ぎ、会社は成長を続けました。1899年にアメリカの企業の影響を受け、1901年にはインペリアル・タバコ・グループが買収しましたが、当時のブランド名やロゴはそのまま保存されました。

特に注目すべきは、第二次世界大戦中の北アフリカ戦線でのJPSの人気です。英軍の兵士たちはこのたばこを好み、ロンメル軍でも戦利品として珍重されました。その理由は、ドイツ製のたばこの品質が悪くて露出した乾燥した環境下では味わいが劣っていたからです。

1970年代には、ノッティンガム郊外に新しい工場が建設され、古い工場は1980年代に廃止されました。現在、JPSはインペリアル・ブランズとブリティッシュ・アメリカン・タバコによって製造され、供給国に応じて異なる名称で販売されています。

現行製品と日本国内での販売

現在、日本におけるJPSの販売元はブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンです。JPSにはいくつかの製品バリエーションがありますが、1986年の発売当初のキャッチコピーは「黒のマイルド」でした。また、過去には白パッケージの「JPSマイルド」という製品もあり、こちらのキャッチコピーは「白のマイルド」でした。

現行販売品 (日本国内)

• - JPS（EUではJPS ORIGINAL BLACK）
• - JPS AMERICAN BLEND RED
• - JPS AMERICAN BLEND SILVER
• - JPS AMERICAN BLEND BLUE
• - JPS Quantum
• - JPS Limited
• - Player's Filter など

日本では様々な製品が流通していますが、2014年に認可された製品の販売が未だ行われていないなどの課題もあります。

モータースポーツとの関わり

JPSはモータースポーツの分野で特に目立つ存在でもあります。1968年よりF1チーム・ロータスのメインスポンサーとなって以来、1972年から1986年までJPSブランドが用いられました。黒と金のカラーリングは特に印象的で、ロータス・79の「ブラック・ビューティー」としても知られています。

日本国内でも、全日本F2選手権で中嶋悟がJPSカラーのマシンを駆って成功を収め、他のドライバーもこのカラーリングで参戦しました。また、1987年にはホンダとのコラボレーションにより、特別仕様車「ホンダ・イブパックスS」を発売しました。このモデルもJPSのカラーとして多くの人気を集めました。

結び

ジョン・プレイヤー・スペシャルは、たばこ市場だけでなく、モータースポーツ業界においても強い影響力を持っています。その歴史や多様な製品群は今なお多くの人々に親しまれています。JPSの独自性と魅力は、これからも多くの世代に受け継がれていくことでしょう。

もう一度検索