JR東日本キハE120形気動車

キハE120形気動車について

キハE120形気動車は、東日本旅客鉄道（JR東日本）が運行する一般形の気動車で、2008年11月1日に営業運転が始まりました。この車両は新潟トランシスによって製造され、新潟県を中心に活躍しています。

導入の背景

2008年4月16日、JR東日本の新潟支社は、米坂線や磐越西線、白新線、羽越本線などで運行するためにキハE120形を導入することを発表しました。初期版としては8両が投入され、黒山駅から新潟駅を経由して新津運輸区に納入されました。報道公開後、正式に一般運行が開始され、最初は羽越本線や磐越西線、米坂線で運行されました。

構造とデザイン

キハE120形は、E231系電車を基にしたステンレス製の軽量構体を持っています。この車両の特徴は、キハ110系よりも広い2,900mmの車体幅です。また、客用扉は両開きの1,300mm幅を設け、利用者の乗降をスムーズにしています。車体の腰部は裾絞り構造になっており、ホームとの段差を小さくする設計となっています。寒冷地仕様で冬の厳しい環境にも適応しています。

初代の塗装は、飯豊連峰のブナ林をイメージしたオレンジ色を基調とし、アクセントとして赤色が施されていました。その後、只見線への運用に伴い、色合いが変更され、緑色と黄緑色の帯が追加されています。

車内設備

車内の座席配置は、セミクロスシートを採用しており、静かで快適な乗り心地を提供します。バリアフリー設計も重視され、車椅子スペースや洋式トイレも配備されており、トイレは自動開閉式で、使用のしやすさを考慮されています。また、車内の非常通報装置は車椅子利用者にも配慮されています。

運転装置と性能

運転室はキハ110系と同様の半室構造で、操作はワンハンドルマスコンによって行います。保安機器も充実しており、緊急停止装置や運転支援装置が装備されています。駆動用エンジンには、環境に配慮したコモンレール式燃料噴射装置を搭載した新型のディーゼルエンジンが使用されており、駆動性能も高く保たれています。

運用状況

2020年3月以降、キハE120形は郡山総合車両センターに配置され、只見線や磐越西線で運用されています。ワンマン運転の導入後、さらなる運用の幅が広がり、利便性の向上につながっています。このように、キハE120形気動車は多様な運行形態で地域の交通を支えています。

最後に

キハE120形気動車は、デザイン、構造、運転支援機能、バリアフリー設計など多くの面で新しい試みがなされ、地域の鉄道輸送に大きく貢献しています。今後もますます運行範囲が広がり、多くの利用者に親しまれることが期待されています。

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