JWM

JWM（Joe's Window Manager）は、X Window System環境で動作するウィンドウマネージャの一つです。ICCCM（Inter-Client Communication Conventions Manual）に準拠しており、MWM（Motif Window Manager）ヒントとEWMH（Extended Window Manager Hints）の両方をサポートしています。

特徴

JWMはC言語で開発されており、その特徴として、GTKやQtといった高度なGUIライブラリに依存せず、Xlibのみを利用して構築されている点が挙げられます。これにより、プログラム全体のサイズが非常に小さく、リソース消費を抑えた軽快な動作が可能です。この軽量さが評価され、Damn Small LinuxやPuppy Linuxのような、低容量を重視するLinuxディストリビューションに標準で搭載されています。

外観

JWMのデフォルトの外観は、Windows 95のユーザーインターフェースによく似ています。画面最下部にはタスクバーが配置され、左端にはWindows 95のスタートボタンと同様の機能を持つボタン、中央には実行中のアプリケーションのタスクボタン、右端には時計が表示されるという、ほぼ同じ構成です。この親しみやすいデザインは、ユーザーが直感的に操作できることを目指しています。

拡張性

JWMは、デフォルト状態では搭載されている機能は最小限ですが、コンパイル時にオプションを指定することで、さまざまな機能を追加・拡張することが可能です。具体的には以下の機能がサポートできます。

PNG及びXPM形式のアイコン: アプリケーションの視覚的な識別を向上させるために、PNGやXPM形式のアイコンをサポートします。
GNU FriBidi: テキスト表示において、双方向テキスト処理を可能にするGNU FriBidiをサポートします。これにより、アラビア語やヘブライ語などの右から左へ記述する言語も正しく表示することができます。
Xft: Xftライブラリを利用することで、より高品質なフォントレンダリングを提供します。これにより、滑らかなフォント表示が可能になり、テキストの見やすさが向上します。
Xinerama: 複数のディスプレイを使用する際に、画面全体を一つの大きなデスクトップとして扱うためのXinerama拡張をサポートします。これにより、マルチモニター環境での操作性が向上します。

関連項目

JWMに関心のある方は、以下のウィンドウマネージャも参照するとよいでしょう。

Fluxbox'>Fluxbox
IceWM'>IceWM
Openbox

外部リンク

JWMのより詳細な情報については、以下の公式サイトをご参照ください。

JWM公式サイト

脚注

これらの情報に基づき、JWMは軽量でありながらも必要な機能を備えた、柔軟性の高いウィンドウマネージャであることがわかります。そのシンプルさと使いやすさから、多くのユーザーに支持されています。

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