K-131 (軍用車両)

K-131 1/4tトラック

K-131 1/4tトラックは、大韓民国の起亜自動車が設計・製造した小型軍用車両です。この車両は、K-131やKM131、KM420などさまざまな名称で知られていますが、全てが同じモデルを指します。このトラックは、1970年代後半から大韓民国国軍において重要な役割を担っています。

概要

K-131は、亜細亜自動車が開発した先代モデルのK-111を基にしています。K-111は、ウィリス製ジープM606を参考にして開発されたもので、当時、韓国の軍隊では広く運用されていました。K-131はK-111の後継車両として位置づけられ、民間向けのSUVである起亜・スポーテージを基盤として再設計されています。

1998年にはK-131の民間向けバージョンであるレトナの製造も開始され、より広い市場への展開が行われました。K-131を開発した亜細亜自動車は、1976年に起亜自動車の子会社となったため、実際の製造は起亜自動車の工場で行われています。1997年から2008年までは光州工場で製造され、その後、2012年まで河南工場で生産が続けられました。

その後、2016年に登場したK-151（韓国版ハンヴィー）は新たな後継車両として軍に採用されましたが、K-131は依然として重要な車両であり、2012年から導入されたコランドスポーツやレクストンと共に、主力車両として多くの任務を担当しています。

バリエーション

K-131にはいくつかのバリエーションが存在し、それぞれ異なる用途に特化しています。以下に主なバリエーションを紹介します。

• - KM420 (基本形): K-131の基本的なモデルで、1997年から配備が始まりました。
• - K-132 (防弾仕様): より高い防護能力を持つ仕様で、2004年から運用されています。
• - KM421 (K-133): NBC（核、生物、化学）用の偵察車両であり、1999年から配備されています。
• - KM422: TOW対戦車ミサイルを搭載したモデルです。
• - KM423: TOW対戦車ミサイルの弾薬を運搬する車両です。
• - KM424: 106mm無反動砲を搭載しています。
• - KM426: K4グレネードランチャーを装備した車両です。

これらのバリエーションにより、K-131は多彩な任務に対応できる柔軟性を備えています。

運用国

K-131は多くの国で運用されており、国際的な評価も高いです。主な運用国には以下があります。

• - 韓国: 大韓民国の国軍で広く使用されています。
• - インドネシア: インドネシア国軍がディーゼルエンジンバージョンを採用しています。
• - カンボジア: カンボジア王国軍でも採用されています。
• - チャド: チャド軍の一線級部隊で運用されています。
• - チリ: チリ海兵隊により採用されています。
• - バングラデシュ: バングラデシュ軍でも使用されています。
• - ペルー: ペルー海兵隊でも採用されています。

また、ウクライナ軍は、UAZ-469の後継としてK-131の導入を検討しています。

結論

K-131 1/4tトラックは、その多機能性と堅牢性により、現在でも多くの国で幅広く活用されている軍用車両です。各国の軍隊によって採用されていることからも、その信頼性と性能が証明されています。

もう一度検索