KT (通信企業)

株式会社KTの概要

株式会社KT（株式会社ケイティー）は、大韓民国における主要な通信事業者であり、その本社はソウル特別市南方の京畿道城南市に位置しています。KTは、韓国取引所およびニューヨーク証券取引所に上場しており、最上級の通信インフラと様々なデジタルサービスを提供しています。KTはKT&Gなどの企業とは直接の関係がありません。

沿革

KTの前身は1981年に設立された韓国電気通信公社で、1991年からは韓国通信という名前で知られていました。国営から民営化を経て、2001年には携帯電話事業者「KTフリーテル（KTF）」と他社との合併を経て社名を変更しました。その後、2009年にKTFと経営統合し、現在のKTとして再出発を果たしました。

事業内容

KTは多様な事業を展開しており、代表的なものにはブロードバンドサービス（ブランド名「QOOK」）、携帯電話サービス（「olleh」）、インターネットポータル（「Paran」）、公衆無線LANサービス（「Nespot」）などがあります。特に、2009年から始まったFMCサービスは、固定電話と携帯電話を統合したもので、2011年にはブランド名を「olleh」に変更しました。韓国の通信業界では、SKブロードバンドやLG DACOMとの競争が激化しており、特に携帯電話市場ではSKテレコムとLGユープラスとのシェア争いが続いています。

電波衛星の保有

KTは、通信サービスを支えるためにいくつかの人工衛星を保有しています。主な人工衛星にはムグンファ5号、ムグンファ6号、ムグンファ7号、コンドサット（共同衛星）、オルレ1号があります。

不祥事と対応

過去にはいくつかの不祥事が報じられています。情報流出事件では、2004年に92万人、2012年に877万人、2014年には1,200万人分の顧客データが流出し、特に2014年の流出事件は顧客の約1/3に影響を与えました。また、2011年には通信衛星の無断売却が発覚し、損害賠償を求められた事件もあります。通信障害では、2018年に発生した火災事故によって広範囲にわたる通信障害が発生し、社会的な混乱を招きました。

スポーツとの関わり

KTは、2002 FIFAワールドカップの公式スポンサーとして名を馳せ、大韓サッカー協会とも関係を持っています。また、2014年にはプロ野球新球団KTウィズの設立を発表し、以降一軍リーグにも参加しています。さらに、KBLの釜山KTソニックブームなど、バスケットボール界でもスポーツチームの運営を行っています。

グループ企業

KTグループには、衛星放送プラットフォームを提供するKTスカイライフやITサービスを提供するKTDSなどの関連企業があります。かつては携帯電話事業者のKTFが傘下にありましたが、現在はKTに統合されています。

KTは高品質な通信サービスを提供し続け、常に発展を遂げる企業として、今後の動向が注目されます。

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