L7汎用機関銃

L7汎用機関銃: 概要と機能

L7汎用機関銃（L7 General Purpose Machine Gun）は、イギリスで開発された7.62x51mm NATO弾を使用する汎用機関銃です。この機関銃は、FNハースタル社が製造したFN MAGをベースに、ロイヤル・スモール・アームズ・ファクトリーがライセンス生産し、イギリス軍向けに特別に改修されています。現在、主にイギリス陸軍や海軍で使用されており、特にイギリス陸軍特殊空挺部隊（SAS）やイギリス海軍特殊舟艇部隊（SBS）による運用が特徴的です。

開発と採用

モデル60-20 T3は、L7A1としてイギリス陸軍に導入されましたが、その後、改良が施されたT6モデルのL7A2が登場し、現在はL7A1に代わって正式に配備されています。兵士たちの間では、L7A2は親しみを込めて「お巡りさん」を意味する「ギンピー（Gimpy）」と呼ばれています。これは、機関銃が持つ頼もしさを表す愛称です。

近代化改修

H&K社によるL7A2の近代化改修は、同社が以前にL85の改修を行ったことから実現しました。この改修では、主に以下のような変更が行われました。

• - 軽量化: バレルにフルートを入れ、レシーバーはチタニウム製とすることで、全体的な重量を削減しました。
• - 装備の追加: レシーバーの上部には、ピカティニー・レールが装着され、各種のオプションアクセサリーを取り付けられるようになりました。

機種と派生型

L7汎用機関銃には、さまざまな派生型が存在します。これらの派生型はそれぞれ異なる目的に応じて設計されており、以下が代表的なものです。

• - L7A1: オリジナルのFN MAG-58機関銃と同様の基本モデルであり、7.62x51mm NATO弾を使用します。
• - L7A2: L7A1の改良型で、給弾機構が改善され、50連発弾帯を設置できる弾薬箱が標準装備されています。
• - L8A1: 遠隔射撃用に設計され、銃床を撤去したモデルです。
• - L37A1: L8A1に拡張キットを装着したもので、歩兵部隊向けに特化しています。
• - L37A2: L8A2ベースの派生型で、同様に歩兵部隊用拡張キットを標準装備しています。
• - L19A1: 銃身が強化されたL7A1の派生型です。
• - L20A1: 砲塔や外部マウント用に設計された遠隔射撃用モデルです。
• - L20A2: L20A1の改良型で、給弾機構が改善されています。
• - L44A1: イギリス海軍専用に設計された派生型です。
• - L43A1: FV101 スコーピオン搭載用のL7A1の派生型です。

これらの機種はそれぞれの役割に応じて運用され、イギリス軍において重要な役割を果たしています。L7汎用機関銃は、その高い汎用性と信頼性から、戦場での重要な武器として活躍しています。

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