LINDBERG IX

LINDBERG IX：9枚目のオリジナルアルバムが記録的大ヒット

1996年9月9日、テイチクエンタテインメントのインペリアルレコードより、LINDBERGの9枚目のオリジナルアルバム『LINDBERG IX』（リンドバーグ・ナイン）がリリースされました。

本作は、テイチク移籍後初のオリジナルアルバムということもあり、大きな注目を集めました。そして、その期待を裏切らない内容で、発売後大きな話題を呼び、40万枚を超えるセールスを記録する大ヒットとなりました。これは、前作『EXTRA FLIGHT II -human aircraft-』以来となる快挙でした。

オリコンチャートでは3位を獲得し、その人気を数字でも証明しました。アルバムには、既にシングルとしてリリースされ大ヒットしていた楽曲が複数収録されています。これらの楽曲は、アルバムバージョンとして再収録されており、シングルとは異なるアレンジや構成になっている部分も見られます。

例えば、「もっと愛しあいましょ」はRemixバージョンで収録され、テレビ朝日『かざあなダウンタウン』のエンディングテーマとして親しまれた楽曲とは異なるイントロが使用されています。また、「君のいちばんに…」もRemixバージョンとなっており、シングル版とは間奏のギターソロが異なります。さらに、「every little thing every precious thing」や「Green eyed Monster」といったヒット曲もRemixされ、アルバムに彩りを添えています。

これらの楽曲に加え、アルバムのために書き下ろされた新曲も収録されています。アルバムの楽曲は、作詞を主に渡瀬マキが担当し、作曲には平川達也、川添智久、小柳昌法といったメンバーが参加。編曲にはLINDBERGのメンバーに加え、神長弘一、井上龍仁、須貝幸生といった豪華なスタッフが名を連ねています。

アルバムの注目すべき点は、Remix音源の収録だけではありません。アルバムには、「渚の新郎BAD」という、渡瀬マキと小柳昌法（Cherry）によるデュエット曲も収録されており、アルバム全体にバラエティ豊かな楽曲が詰め込まれています。「Like a Rollin' Stone」はワルツのテイストを取り入れたハードロックナンバー、「風ぐるま」といった個性的な楽曲も収録されています。

さらに、初回盤にはカラフルなスリーブケースが使用されており、コレクター心をくすぐる仕様となっています。楽曲の構成にも特徴があり、「5が終了後、すぐ曲が始まる」といった、アルバム全体で計算された構成になっています。また、「Party Party」の最後には、1分40秒にも及ぶボーナス・トラックが収録されるなど、最後まで楽しめる内容となっています。

レコーディングには、LINDBERGのメンバー以外にも多くのミュージシャンが参加しており、キーボード、シンセサイザー、サックス、トランペット、トロンボーンなど、様々な楽器が使用されています。その豪華な演奏陣も、このアルバムの成功に大きく貢献していると言えるでしょう。

『LINDBERG IX』は、単なる楽曲の集大成ではなく、LINDBERGの音楽性の幅広さ、そして高い音楽性を示す、彼らの代表作の一つと言えるでしょう。シングルヒットからの流れを巧みに活かしつつ、アルバムとして新たな魅力を生み出した、優れた作品です。

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