LLPW-X

LLPW-X (Lady's Legend Pro-Wrestling)

LLPW-X（エル・エル・ピー・ダブリュー-エックス）は、日本の女子プロレス団体です。その歴史は、1992年のジャパン女子プロレス解散後の選手たちの動きから始まり、数々の変遷を経て現在に至ります。

歴史

LLPW 設立

1992年1月、ジャパン女子プロレスの解散後、所属選手の一部はJWP女子プロレスとして再出発を予定していました。しかし、選手会の分裂により、ハーレー斉藤、大沢ゆかり、斉藤緑、二上美紀子、遠藤美月はJWPに加わらず、半田美希、穂積詩子、北村真美、風間ルミ、神取忍らと合流してLLPWを設立しました。旗揚げには、全日本女子プロレスの立野記代、長嶋美智子、ジャパン女子のイーグル沢井、安田留美も参加しました。

設立当初の会社名は株式会社レディース・レジェンド・プロ・レスリングで、代表には風間ルミが就任。これは女子プロレス界初の代表取締役社長兼現役レスラーの誕生でした。この背景には、選手経験のないフロントへの不信感から、「選手が団体を運営すべき」という意向がありました。しかし、自前のリングや事務所もなく、女性が社長になること自体が珍しい時代であったため、周囲からは懐疑的な目で見られていました。

設立にはメガネスーパーがスポンサーとして関わっていましたが、旗揚げ戦前に撤退しています。1992年 8月29日、後楽園ホールでLLPWの旗揚げ戦が開催され、シュートボクシング出身の風間、柔道出身の神取、空手経験者のハーレー斉藤、修斗経験者の大沢らを擁し、格闘技志向の強い団体としてスタートしました。

対抗戦時代と個性的な展開

1995年には、初の女子選手によるバーリトゥード大会「L-1」を開催。全日本女子プロレスやFMWとの団体対抗戦時代には、神取忍対北斗晶のシングルマッチ、風間ルミ対北斗晶の敗者髪切りマッチなどが話題を呼びました。また、LLPWのユニット「平成GUREN隊」とFMWのユニット「猛毒隊」が合体した「平成猛毒GUREN隊」などのユニット活動も展開されました。紅夜叉や穂積詩子などのキャラクターレスラーの投入や、「理不尽クイーン」としてヒール人気を博した半田美希らの活躍もありました。

1994年には、映画「SAEKO」に全面協力するなど、対抗戦に依存しない話題づくりにも尽力しました。しかし、ジャパン女子解散前後の経緯からJWPとの対抗戦は行われず、対抗戦人気は終息に向かいました。

2000年以降と神取忍体制へ

2000年以降は、観客減や新人の定着難に悩まされました。風間ルミはヒールユニット「ブラックジョーカー」を結成し、神取忍が率いる「チームフロンティア」との抗争を展開しました。2002年 10月1日、神取忍が代表に就任し、会社名を株式会社エルエルピーダブルに改称。風間ルミは2003年 8月3日に引退しました。

神取体制では、韓国出身のイ・ヘイランとチェ・ソーラの獲得、ゲイレスラーによるユニット「グラマーエンジェルス」の登場など、新たな戦略が試みられました。また、ホリプロと業務提携を結び、2007年2月には両国国技館で興行を開催しました。

遠藤美月体制と再び神取体制へ

2007年8月、遠藤美月が代表に就任しましたが、2009年5月に辞任。その後は代表職が空席となり、新人選手の定着率の悪化が課題となりました。プロレスリングWAVEや伊藤薫プロレス教室との合同興行などで活路を見出しましたが、J SPORTSでの試合中継も縮小されました。

2010年9月、神取忍が再び代表に就任し、事務所を移転。新プロジェクトを発足し、再スタートを切りました。銀座ベノアでの復活興行では、入場料を「客の言い値で1円以上」とするなど、新たな試みを取り入れました。

LLPW-X へ

2011年11月15日、道場「LLPW-Xプロレスバンク」を設立し、会社名を株式会社エルエルピーダブリューエックス、団体名をLLPW-Xに改称しました。2012年には、アスリート系レスラープロジェクト「神取嬢」を開始。赤坂BLITZで「Brand New Start〜新たなるチャレンジ〜」を開催し、ハーレー斉藤の引退試合が行われました。

2013年以降も、TOKYO DOME CITY HALLでのイベント開催や、プロレスリング我闘雲舞とのコラボレーションイベントなど、様々な活動を展開。2016年には、神取忍デビュー30周年記念イベントを開催しました。2022年には、遠藤美月らが退団し、2023年にはNØRIが入団、キャサリン.がデビューしました。2024年には、神取忍還暦祭が開催され、ひなた乃彩がデビューしました。

所属選手

神取忍
井上貴子
NØRI（PRAVAJRA兼任所属）
キャサリン.
ひなた乃彩

歴代タイトル

LLPW認定シングル王座
LLPW認定タッグ王座
LLPW認定6人タッグ王座

LLPWグランプリ

LLPWでは、1年間を通じて活躍した選手を表彰する「LLPWグランプリ」を設けています。各賞はファン投票で決定されます。

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