BETWEEN THE WORD & THE HEART

BETWEEN THE WORD & THE HEART

1988年3月5日にリリースされた小田和正の2枚目のソロアルバム『BETWEEN THE WORD & THE HEART』は、オフコース在籍時に制作されました。

制作背景

前作『K.ODA』に引き続き、ミキサーにはビル・シュネーが起用されました。ドラムは大間ジロー、ギターはダン・ハフ、シンセサイザーは望月英樹が担当し、豪華なミュージシャンが参加しています。また、収録曲候補にはよしだたくろうの「今日までそして明日から」も挙がっていたことがインタビューで語られています。

アルバム制作のきっかけは、ビル・シュネーが小田に借金を申し込んだことだったというエピソードは非常に興味深いです。小田自身も「借金を返すためにアルバムを作ろうと思った」と語っており、異例の状況下で制作された作品と言えるでしょう。

シングル「僕の贈りもの」と同時リリースされ、話題を呼びました。

収録曲

1. a song of memories (1:35)
英語詞によるオリジナル曲。モノラルからサビでステレオに切り替わる演出が特徴的です。
2. 僕の贈りもの (3:33)
2枚目のソロシングル。オフコース時代の楽曲のセルフカバーという位置づけです。
3. 静かな夜 (4:58)
山本潤子がコーラスとして参加しています。
4. I miss you (4:36)
5. 一枚の写真 (4:44)
こちらも山本潤子がコーラスで参加しています。
6. 誇れるのはたゞ (3:41)
7. in the city (4:08)
8. between the word & the heart -言葉と心- (1:59)
テレビ朝日系『渡辺篤史の建もの探訪』のテーマ曲として長年使用されているほか、日本テレビ系『世界一受けたい授業』でもBGMとして使用されています。
9. ためらわない、迷わない (4:45)
熊本朝日放送のクロージングBGMに使用されていました。
10. moon river (2:20)
映画『ティファニーで朝食を』の主題歌のカバー。小田自身が中学生時代に映画に感動し、初めて買ったレコードがこの曲だったことが、音楽の道に進むきっかけになったそうです。

クレジット

Produce by: Kazumasa Oda
Co-Produced by: Jiro Oma
Mixed by: Bill Schnee
Engineered by: Masatake Ohsato, Kazuhiko Yanagisawa
Additional Engineered by: Koei Nakagawa
Assistant Engineered by: Yoshihide Mikami, Yasuhiro Ito, Tsuneo Tomono, Takashi Ito
All Songs written by: K.Oda (except "moon river")
All Songs arranged by: K.Oda
Recorded at: OFF COURSE Studio, Kannon-zaki Marine Studio, Victor Aoyama Studio
Mixed at: SEDIC Studio
Los Angeles recorded at: Studio 55
Musicians:
Electric Guitar, Acoustic Guitar: Dann Huff
Drums and Percussion, Computer Drums: Jiro Oma
Keyboards and Synthesizers, Acoustic Guitars: K. Oda
Synthesizers and Computer Drums Programming: Hideki Mochizuki
Background Vocals: Junko Yamamoto

総括

『BETWEEN THE WORD & THE HEART』は、小田和正の音楽家としてのルーツや、制作背景にあるエピソードを知ることができる、非常に興味深いアルバムです。ビル・シュネーとのコラボレーションや豪華ミュージシャンの参加により、音楽的なクオリティも高く、聴きごたえのある作品となっています。特に「moon river」のカバーは、小田の音楽的原点を知る上で重要な意味を持つと言えるでしょう。

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