MBDA

MBDAの概要

MBDAは、2001年に設立されたヨーロッパのミサイル製造企業で、各国の防衛ニーズに応える数多くの先進的なミサイル技術を提供しています。企業の設立は、EADSの一部門であったアエロスパシアル・ミサイル、アレニア・マルコーニ・システムズ、およびマトラ BAe ダイナミクスが統合された結果、誕生しました。設立時から、MBDAは続々と新しい製品を市場に投入し、国際的な防衛市場において重要な役割を果たしています。

会社の成長と売上

MBDAは設立以来、急速に成長を遂げ、2015年には従業員数が10,000人を超え、年間の売上高は30億ユーロとなりました。また、同年には52億ユーロの受注を獲得し、151億ユーロの新規購入意向があったとされています。これらの数字は、同社が欧州での防衛市場におけるリーダーとしての地位を確立し続けていることを示しています。

沿革

MBDAの歴史は、1996年に始まります。この年、マトラ・ディフェンスとBAeダイナミクスのミサイル部門が合併し、マトラ BAe ダイナミクスが設立されました。この合併により、マトラのミサイル事業の一部が統合され、更にアエロスパシアルとの合併によりアエロスパシアル-マトラ・ミサイルズが成立しました。その後、1999年にアエロスパシアルがマトラと合併し、2000年にはこれらの関連企業がEADSの一部となります。

同様に、1998年には、GEC-マルコーニ・レーダー・アンド・ディフェンス・システムズとアレーニア・ディフェーザが統合され、アレニア・マルコーニ・システムズが設立されます。このように、ヨーロッパの防衛産業は1990年代末から2000年代初頭にかけて集約化が進みました。2001年12月には、マトラ BAe ダイナミクス、アレニア・マルコーニ・システムズ、アエロスパシアル-マトラ・ミサイルズが一つに統合され、MBDAが誕生しました。

製品群

MBDAは、さまざまな種類のミサイルシステムを開発、製造しており、以下のような製品があります。

• - 空対空ミサイル

- ASRAAM（近距離・赤外線誘導）
- ミーティア（長距離・終末レーダー誘導）
- MICA RF/IR（長距離・終末レーダー誘導/赤外線誘導）

• - 地対空ミサイル

- ミストラル
- MBDAアスター（ユーロサム）
- アスピデ
- レイピア
- シーウルフ
- CAMM

• - 空対地ミサイル

- MBDA アパッチ及び派生型のSCALP-EG/ストーム・シャドウ
- MBDA AS30（レーザー誘導ミサイル）
- ASMP（核巡航ミサイル）
- ALARM（対レーダーミサイル）

• - 対艦ミサイル

- エグゾセ
- オトマート/ティセオ

• - 対戦車ミサイル

- ミラン
- トライガット
- ERYX（近距離）
- ブリムストーン（航空機搭載）

また、MBDAはさまざまなミサイルシステムも提供しています。ユーロサム SAMP/TやPAAMSミサイルシステムなど、最新鋭の防空能力を備えた製品ラインを展開しています。これらの製品は、ヨーロッパ全体の安全保障において重要な役割を果たしています。

所在地

MBDAの本社はイギリスのロンドンに位置し、ブリストルやボルトン、スティーブニッジなどの拠点があります。また、フランス、ドイツ、イタリアにも重要な施設を持ち、各国での活動を展開しています。これにより、MBDAは多様なニーズに応える能力を持つ、国際的な防衛企業としての地位を確保しています。

まとめ

MBDAは、その豊富な経験と先進的な技術により、国際的な防衛市場で重要な役割を果たし続けています。多様な製品群を持ち、顧客の期待に応えるために進化を続けているMBDAの今後の展開にも注目です。

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