MG・RV8

RV8（アールブイエイト）

RV8は、イギリスのローバー・グループによって製造され、MGブランドから販売された2人乗りのオープンカーです。この車は1993年から1995年の間に約2,000台が生産され、その約75%が日本市場向けに販売されました。

概要

RV8は、1962年に登場したMGBを基本に、現代的なデザインにアップデートされています。特色として、排気量3.9リットルのV型8気筒エンジンが搭載されており、最高出力は190PS、最高速度は216km/hに達します。特に1994年に実施されたテストでは、223.3km/hの記録も残されています。この車が東京モーターショーで発表された際、日本市場での人気が非常に高く、1,300台以上の注文を受けました。最終的に、1568台が日本へ輸出され、残りはイギリスや他の国々へ向けられました。

歴史背景

MGは1924年からスポーツカーの生産を続けていましたが、1980年代末にMGBの生産が終了しました。その後は、MGのブランド名を使ったサルーンやハッチバックのみが登場しました。1989年にローバーグループがMGブランドの再活性化を決定し、人気のオープンカーであるマツダMX-5の影響を受けて、新たにMGBを基にしたRV8の製造が開始されました。

RV8は基本的にMGBを流用しつつ、エンジンやボディに近代的な改良が施されています。搭載されたV8エンジンはランドローバーのディスカバリーに使用されていたもので、このエンジンはアルミ製の軽量設計であり、パワーとともに重量バランスの問題が懸念されていました。しかし、過去には「MGB GT V8」モデルも存在したため、評価に値する結果が得られました。この車の開発においては、限られた予算（500万ポンド）と短期間（約2年）で成功を収めたのです。

メカニズム

RV8に搭載されているエンジンは水冷V型8気筒で、排気量は3,947cc、最高出力は190PS、最大トルクは32.4kg・mを誇ります。このエンジンは米国GMが最初に設計したものですが、ローバーによって多くのモデルへと展開されています。エンジンの重量は約215kgとアルミ製により軽量化され、MGBのモノコックボディに適合しています。過去のMGB GT V8により、性能への信頼性も確立されています。

ボディ設計

RV8のボディはMGBをベースにしていますが、デザインはよりモダンで、ボンネットやフェンダーはエンジンのサイズやタイヤサイズに合わせて大きく膨らんでいます。しかし、ドアパネルやトランクフードはMGBと同一で、愛好者の間ではRV8の部品をMGBに取り入れた改造車も見受けられます。

まとめ

RV8は、MGブランドの伝統を引き継ぎながら、近代技術を取り入れた特別なモデルです。日本市場での人気を受けて、限られた数の車両が生産されたことから、その希少価値が高まり、今日でも多くの愛好者に支持されています。

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