MIFES

MIFES（マイフェス）は、メガソフト株式会社が開発・販売する高機能テキストエディタです。1985年にPC-9800シリーズ向けMS-DOS版 (MIFES-98) として登場し、長年にわたり多くのユーザーに支持されてきました。現在ではWindows版が提供されています。

歴史と特徴

MIFESは、当初ソフトウェア開発を主な目的としたエディタでしたが、その後のバージョンアップで文書作成機能も強化されました。バージョン9ではCSV編集モード、バージョン10ではXML編集モードが追加され、バイナリ編集、大容量ファイル編集、複数ファイルの同時編集など、多岐にわたる編集作業に対応できるようになりました。

特にMS-DOS時代には、高速かつ高性能なスクリーンエディタとして広く利用され、その使いやすさから多くのユーザーに愛されました。MIFESには、組込のマクロ言語であるMIL/Wが搭載されており、ユーザーは高度なカスタマイズを行うことができます。

Windows版では、バージョン8からオンラインライセンス認証が導入されましたが、バージョン9ではライセンス条件が変更され、1ライセンスで2台のコンピューターとUSBメモリへのインストールが可能になり、ライセンス認証は不要になりました。

主な機能

自動コード判定

ファイルを開く際に、文字コードを自動で判別し、Shift_JISに変換して表示する機能があります。バージョン7までは、保存時に元の文字コードに変換できましたが、Shift_JISで扱えない文字は編集できないという制限がありました。しかし、Windows版バージョン8以降では、内部処理がUnicodeに変更され、Shift_JISで扱えない文字も編集可能になりました。拡張子に応じて、既定の文字コードを指定することもできます。

検索と置換

編集中のファイル内での文字列検索・置換が可能です。検索には、ワイルドカードや正規表現を利用できます。検索文字列の一括ハイライト表示や、正規表現の入力を支援するGUIも備えています。MIFES独自の正規表現に加えて、バージョン9からはPerl形式の正規表現もサポートされ、より柔軟な検索・置換が可能になりました。複数文字列の置換を一度に行う「複数置換」機能も搭載されています。

グローバル検索と置換

ディスク内の指定フォルダにあるファイルから文字列を検索する「グローバル検索」機能があります。検索結果は一覧表示され、ダブルクリックで該当箇所に移動できます。また、ファイル拡張子やタイムスタンプでの検索範囲指定も可能です。さらに、グローバル検索で見つけた文字列を一括置換する「グローバル置換」機能もあります。

文書整形

半角/全角文字の相互変換、センタリング、引用符挿入などの文書整形機能があります。バージョン9からは、行のソートや単一化も可能です。

ファイラ

MS-DOSのファイル一覧に似た画面でファイル操作を行うファイラ機能を搭載しています。

マクロ

キーボード操作を記録し、マクロとして登録する機能があります。マクロはMIL/Wで記述され、ユーザーがマクロソースを作成し、ライブラリとして登録することもできます。

バージョン管理ツールとの連携

バージョン9では、SubversionやMicrosoft [[Visual SourceSafe]] (VSS) と連携し、チェックアウト、チェックイン、比較、履歴表示などの操作をMIFESのGUIから行うことができます。ただし、Microsoft Team Foundation Server (TFS) には対応していません。

GUIのカスタマイズ

MIFESはタブMDI形式で動作しますが、SDI形式にも切り替え可能です。メニューバー、ツールバー、コンテキストメニュー、画面の色、アイコンイメージなど、GUIの細部までカスタマイズできます。ユーザー定義バーも作成可能です。カスタマイズ情報はファイルでインポート・エクスポートでき、以前のバージョンで作成したカスタマイズ設定も利用できます。

まとめ

MIFESは、長年の歴史を持つ高機能テキストエディタであり、プログラマーから一般ユーザーまで幅広い層に利用されています。豊富な機能と高いカスタマイズ性により、様々なニーズに対応できる柔軟性が魅力です。

関連情報

メガソフト
テキストエディタの一覧
* MIFESの歴史

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