MS少女

MS少女（エムエスしょうじょ）

MS少女は、人気アニメ「ガンダムシリーズ」に登場するモビルスーツ（MS）の外装を美少女キャラクターに見立ててデザインされたキャラクターたちを指します。この独特なキャラクター群は、英語表記で「MS GIRL（MOBILE SUIT GIRL）」としても知られています。特に、イラストレーター明貴美加による描写が有名で、彼女の作品は主に『月刊ガンダムエース』に連載されています。

歴史背景

MS少女の起源は1982年にさかのぼります。雑誌「Animec」の第25号に掲載された赤井孝美のイラストが初出とされ、これが少女キャラクターにガンダムのパーツを組み合わせたスタイルの源流と考えられています。この時期、ガンプラブームが起こり、バンダイが刊行する「模型情報」では、投稿者の杉原昌子が描いたMS少女が評判を呼ぶこととなります。1982年の「模型情報Vol.36」にはDOM少女が初めて登場し、これは『機動戦士ガンダム』のドムと『うる星やつら』のラムを組み合わせた作品でした。

続いて1984年に、その人気を背景に「昌子のANIMEみーはーGRAFFITI」が連載がスタート。これに続き、海野洋二とにんじんCLUBが制作したザク少女やグフ少女、ドム少女のキャストキットが販売されました。この時期は大規模なムーブメントには至りませんでしたが、投稿欄には多くのロボットアニメに登場するメカたちを青春を描いたイラストが集まりました。

メカ少女の進化

その後も、MS少女のデザインは進化を続けます。『機動戦士Ζガンダム』からはアーマードレディプラモデルが発売され、明貴は自身が描いたメカ少女をバンダイに提出。その後、アニメ誌『ジ・アニメ』での連載を経て、「Ζガンダム少女」の連載が始まりました。アニメの人気に乗じて、MS少女は一気に広がりを見せます。

特に、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の公開時には、サンライズが「MS少女のコスプレをしたキャンペーンガール」を企画し、明貴によるデザインが話題となりました。その後、模型誌『モデルグラフィックス』でも数年間にわたり連載が行われ、「今月のMS少女」としてキャラクターの設定や造形が深められることになります。これにより、Z-plusC型少女のキット化も実現し、多くのファンに愛される存在となりました。

現代におけるMS少女

また、明貴美加によるイラスト集『MIKA AKITAKA'S MS少女NOTE』が2018年から矢立文庫で連載されるなど、MS少女は現在も進化を続けています。「MS少女」のキャラクターたちは、ガンダムシリーズのファンにとって特別な存在であると同時に、アニメや漫画、フィギュアなどにおいて多様な表現がなされる文化的なアイコンでもあります。

同じく、MS少女は、萌え擬人化やメカ少女文化と密接に関連しており、最近の人気作品にも影響を与えています。特に『ガンダムビルドファイターズ』では、MS少女の影響が色濃く表れており、すーぱーふみななどの新たなガンプラが登場しています。これらの流れは、ガンダムシリーズの展示や模型販売にも広がり、MS少女は今や多くのファンの心を掴む存在となっているのです。

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