Mac OS X v10.2

Mac OS X v10.2 Jaguar（マック オーエス テン バージョン10.2 ジャガー）は、Appleによって開発・販売されたMac OS Xの3番目のメジャーリリースです。バージョンナンバーは10.2で、コードネームは「Jaguar（ジャガー）」です。2002年8月24日に、Mac OS X v10.1の後継として正式にリリースされました。海外では、製品名に開発コード名が初めて採用されましたが、日本では「Mac OS X v10.2」として販売されました。

パフォーマンスの向上

このバージョンでは、システムの起動時間や画面描画などのパフォーマンスが大きく向上しました。特に、Classic環境の起動時間が大幅に短縮され、数秒から長くても十数秒程度で起動できるようになりました。

サポートの終了

2005年1月25日にリリースされたセキュリティアップデート以降、アップデートは提供されておらず、サポートは終了しています。

対応環境

対応コンピュータは以下の通りです。

Power Macintosh G3
Power Mac G4（Cube、Quick Silverを含む）
iMac（初代より）
eMac
iBook（初代より）

システム要件は以下の通りです。

RAM: 128MB以上
ハードディスク容量: 1.5GB以上

新機能

Finder

スプリングフォルダ/スプリングウインドウが復活
シンプルFinderモードの追加
バンドル機能を利用した、ファイル名やアプリケーション名の言語ごとの切り替え（ローカライズドフォルダ）
「情報を見る」ウインドウの改良
項目をドロップしたウインドウが自動的に前面に表示される機能
ファイル名をクリック後にカーソルを動かすと選択状態になる機能

iChat

AOL Instant Messenger互換クライアントとして機能を提供しました。

プレビュー

複数ファイルのサムネイル表示が可能になりました。

TextEdit

EUC-JPに対応
行揃え、行間の設定、行間の単位指定、タブなどの機能を持つツールバーが追加されました（非表示も可能）。

Mail

検索機能の強化
迷惑メールの自動振り分け機能が実装

アドレスブック

Bluetoothに対応しました。

Sherlock 3

飛行機案内など、Webサービスの検索機能が強化されました。

QuickTime 6

MPEG-4に対応し、マルチメディア対応を強化しました。

Rendezvous (Bonjour)

TCP/IPとDNSの欠点を補うゼロ・コンフィグレーションネットワークを実装しました。AppleTalkおよびSLPの後継技術です。

Quartz Extreme

GPUのジオメトリエンジンを利用してウインドウの合成を行う機能が実装され、2DグラフィックとOpenGLの混在描画が可能になりました。

Inkwell

タブレットからの入力をサポートし、英語の手書き入力が可能になりました。

印刷機能の改善

CUPSプリンタのサポートが追加されました。

開発環境

Project Builder (Xcode) がgcc3.1コンパイラに対応しました。

その他の改善点

Windowsとのファイル共有機能の強化
IPv6への対応
ファイアウォール機能
インターネット接続の共有
システムサウンドの復活
* ユニバーサルアクセスの機能向上

また、標準ウェブブラウザとなったSafariが登場したのもこのバージョンからです。

脚注

出典

アップル、Mac OS Xの次期メジャーリリース、Mac OS X v10.2を発表

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