Making of NON-STANDARD MUSIC/Making of MONAD MUSIC

ミニアルバム『Making of NON-STANDARD MUSIC / Making of MONAD MUSIC』の魅力

日本の著名なミュージシャン、細野晴臣が1984年にリリースしたミニアルバム『Making of NON-STANDARD MUSIC / Making of MONAD MUSIC』は、音楽界における重要な作品の一つです。この作品は、彼がアルファレコードからテイチクエンタテイメントに移籍したタイミングで発表され、新たに立ち上げた「ノン・スタンダードレーベル」の第一弾リリースでもあります。限られた数の5万枚のみが生産され、その特別感がファンの間での評価を高めました。

レーベルの概要と特典

細野晴臣はこのアルバムを通じて、独自の音楽スタイルを確立し、リスナーに新しい体験を提供しました。ノン・スタンダードレーベルとモナドレーベルの二つのレーベルを立ち上げたことは、彼の音楽活動における大きな転機となり、その後の作品へも影響を与えています。本作には、丸尾末広、ひさうちみちお、諸星大二郎、藤原カムイといった著名な漫画家による作品が収められたオールカラー176ページの本「グロビュール」が同梱されているため、音楽だけでなく視覚的な楽しみも提供しています。また、予約特典として同封された「グロビュールカッター」は、ファンにとって嬉しいサプライズでした。

ジャケットとマスコット

アルバムのジャケットにおいて、細野晴臣が手にしている物体は「グロビュール」という名のマスコットキャラクターで、これがノン・スタンダードレーベルのシンボルとしての位置付けとなっています。グロビュール音楽出版は、テイチクの音楽出版社としても機能し、その名前の由来となっています。

アルバムの再発と収録内容

このアルバムは長い間CD化されることがなく、同様の曲が収録された『S・F・X』との併録が行われていましたが、2001年にようやく独立したCD版としてリリースされることになりました。収録曲には、A面が「Making of NON-STANDARD MUSIC」、B面が「Making of MONAD MUSIC」と名付けられており、それぞれの面で異なる音楽的アプローチが展開されています。

A面の楽曲について

A面に収録されている「Non-Standard Mixture」は、7分を超える大作です。この曲は、細野自身が出演していたナムコのCMにも使用されたことで話題となりました。さらに、この曲の一部のフレーズが、細野と高橋幸宏によるユニット「スケッチ・ショウ」の楽曲『TURN TURN』に再利用されていることでも知られています。また、曲中に何度か現れる「yum、yum」という声は、映画『グレムリン』のシーンでの効果音にインスパイアを受けたものです。後に、ノン・スタンダードレーベルで活動するバンド「アーバン・ダンス」が、この曲に歌詞を付けて新たな形で発表しました。

B面の楽曲について

B面には「Medium Composition; #1」と「Medium Composition; #2」が収録されており、2016年に発表されたアルバム『エンドレス・トーキング』にも収録されたバージョンが含まれています。また、「3・6・9 - ミロク」は、藤幡正樹のCG作品『弥勒』のために特別に書き下ろされた楽曲です。これらの楽曲は、細野晴臣の音楽的探求の幅を広げる重要な要素として位置づけられています。

まとめ

このように、『Making of NON-STANDARD MUSIC / Making of MONAD MUSIC』は、細野晴臣の音楽活動の中でも特別な位置を占める作品であり、その豊かな内容は、聴く人々に多様な体験をもたらします。アルバムに込められた彼の独自の視点や感性は、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

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