Microsoft MPEG-4

Microsoft MPEG-4 (マイクロソフト エムペグフォー)

Microsoft MPEG-4は、マイクロソフト社が開発したビデオコーデックです。MPEG-4の初期規格を参考に独自に開発されましたが、本来のMPEG-4規格（動画 第2部）とは若干の差異があります。1999年前後にMPEG-4規格が正式に制定されるまでは、MPEG-4と言えばMicrosoft MPEG-4を指すこともありました。

記録型CD1枚に約2時間程度の映像を記録できるという点が当時人気を集めましたが、DVDやBlu-ray Discといった大容量メディアの普及や、高圧縮・高画質のH.264コーデックが登場したことにより、Microsoft MPEG-4は使われなくなりました。このコーデックでエンコードされた動画は、ベリノイズと呼ばれる画像の乱れが発生しやすいという特徴があります。そのため、ベリノイズを抑制するツールも存在します。

マイクロソフト社はその後、ISO規格に完全に準拠したMPEG-4コーデック（ISO MPEG-4 バージョン1および1.1）も開発しています。また、Microsoft MPEG-4を基にWindows Media Video 7を開発し、その後、バージョン8、9と改良を重ね、現在のVC-1へと至っています。

バージョン

Microsoft MPEG-4には、主に以下の3つのバージョンが存在します。

Microsoft MPEG-4 V1
Microsoft MPEG-4 V2
Microsoft MPEG-4 V3

特にMicrosoft MPEG-4 V3は人気がありましたが、マイクロソフト社がこのバージョン（AVI形式）のサポートを中止したことがきっかけで、海賊版であるDivX 3.11が誕生しました。

利用例

Microsoft MPEG-4は、主に以下の用途で利用されていました。

テレビ番組やビデオカメラで録画した映像の保存
ファイル共有ソフトを介したDVDやテレビ番組の交換・共有

コンテナ形式

Microsoft MPEG-4は、主にAVIとASF形式のコンテナで使用されていました。

例：(MP42+MP3).avi
例：(MP43+WMA).asf

Microsoft MPEG-4 V3とDivX 3.11

DivX 3.11は、Microsoft MPEG-4 V3のコーデック識別コード（FourCC）を書き換えただけの海賊版でした。そのため、バイナリエディタや専用ツールでFourCCを書き換えることで、相互変換が可能でした。

OpenDivXプロジェクトによって開発されたDivX 4.0以降は、ゼロから開発されたため、マイクロソフトのコーデックとは関係がありません。DivXの詳細については、関連項目を参照してください。

参考文献

(ここに参考文献の情報を記載)

関連項目

ffdshow
Video for Windows
Aviutl
DivX

外部リンク

* ffdshow-tryouts 公式サイト: Microsoft MPEG-4の再生・作成が可能なコーデック

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