Mk 36 SRBOC

Mk.36 SRBOC (Mark 36 Super Rapid Bloom Offboard Countermeasures)

Mk.36 SRBOCは、アメリカ合衆国が開発した艦載用デコイ展開システムであり、主に西側諸国の海軍において広く利用されています。このシステムは、敵の攻撃を無力化するために設計されています。具体的には、攻撃機や対艦ミサイルなどの脅威に対抗するために、様々な手段で艦を保護します。

概要

Mk.36 SRBOCは、電子戦支援システムと連携して作動することができます。これにより、敵の攻撃を検知し、自動的に防御手段を展開することが可能です。利用される対抗手段には、古典的なチャフやフレアの他に、NULKAなどのアクティブ・デコイや一度限りの電子対抗手段（ECM）装置が含まれています。そのため、このシステムは多様な脅威に対して柔軟に対応することができます。

構成と機能

Mk.36 SRBOCは、いくつかの主要な部品から構成されており、特にMk.137発射機、Mk.164制御盤、Mk.160電源装置が含まれています。Mk.137発射機は、固定式の6連装臼砲として機能し、130mm口径で初速は75メートル毎秒です。搭載する発射機の数はモデルごとに異なり、Mod.1およびMod.5では2基、Mod.2、6、9では4基、Mod.8では8基、Mod.10では6基が配置されています。

再装填は手動で行われ、発射機の近くには予備弾を収納するためのMk.5 RSL（Ready Service Locker）が設置されています。このロッカーは、一基に対して20発の予備弾を収容することができます。また、その後に開発されたMk.5 Mod.4 RSLは収容能力が35発に増加しました。Mod.11以降では、この新しいロッカーが採用され、Mod.11では4セット、Mod.12では6セットの発射機とRSLが装備されています。

搭載艦艇

Mk.36 SRBOCは、さまざまな艦艇に搭載されており、その適用範囲は広いです。このシステムによって運用される艦船は、敵の攻撃から効果的に防御することができます。特に、航空機搭載型護衛艦「いぶき」などがその代表的な例です。

登場作品

Mk.36 SRBOCは、人気のある漫画『空母いぶき』においても使用されています。この作品では航空機搭載型護衛艦「いぶき」が登場し、デコイ展開システムの実効性を描写しています。

このように、Mk.36 SRBOCは、近代戦において艦の防御を強化する重要なシステムとして位置づけられています。特に多様な脅威に対処できるその柔軟性は、現代の海軍作戦に不可欠と言えるでしょう。

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