N502it

デジタル・ムーバN502it HYPER：ドコモmova時代の歴史的端末

NEC製の[NTTドコモ]]の第二世代携帯電話][[端末であるデジタル・ムーバN502it HYPERは、高い人気を博したN502iをベースに、いくつかの改良を加えられたモデルです。2.0インチカラー液晶の採用により、当時としては鮮やかな画面表示を実現しました。また、カーナビゲーションとの連携機能であるiナビリンクにも対応、利便性を向上させています。着信メロディはFM音源4和音で、ゲームアプリとしてカプコンの『パニックルート』を搭載するなど、エンターテイメント性も充実していました。

N502iとほぼ同じサイズながら、重さは7g増加しています。これは、追加された機能によるものと考えられます。また、2001年以降、ドコモの携帯電話の型番末尾には「s」が付くようになりましたが、本機種は「t」が付いている点が特徴的です。これは、ドコモのmova端末において、末尾に小文字が使用された最後の機種となります。

九州・沖縄サミットでの採用

N502it HYPERは、正式発表に先立つ2000年7月、九州・沖縄サミットのオフィシャル端末として採用されました。このサミットでの使用実績は、本機種の信頼性と高度な機能を証明する出来事と言えるでしょう。サミット参加者向けの試験導入を通じて、実用性を検証された後、同年8月28日に正式発表され、9月1日に発売開始されました。

開発からサービス終了まで

N502it HYPERの開発・発売に至る過程を振り返ると、数々の認証や手続きを経て世に出たことがわかります。

2000年5月10日：テレコムエンジニアリングセンター（TELEC）による技術基準適合証明の工事設計認証（工事設計認証番号WAA0065）取得
2000年5月22日：電気通信端末機器審査協会による技術基準適合認定の設計認証（設計認証番号A00-0480JP、J00-0127）取得
2000年6月13日：TELECによる技術基準適合証明の工事設計認証（工事設計認証番号WAA0075）取得
2000年7月21日～23日：九州・沖縄サミットで試験導入
2000年8月28日：NTTドコモによる正式発表
2000年9月1日：発売開始
* 2012年3月31日：movaサービス終了に伴い、使用不可に

長年に渡り多くのユーザーに利用されたN502it HYPERですが、movaサービスの終了によって、2012年3月31日を最後にその役目を終えました。しかし、その歴史的背景や技術的な特徴から、日本の携帯電話の歴史を語る上で重要な機種と言えるでしょう。後継機種として、N503iが挙げられます。

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