NHK杯全国中学校放送コンテスト

NHK杯全国中学校放送コンテスト

NHK杯全国中学校放送コンテストは、全国放送教育研究会連盟と日本放送協会が主催する、中学生を対象とした放送コンテストです。このコンテストは、中学校における放送教育の一環として、生徒たちの表現力や創造性を高めることを目的としています。1984年の第1回大会から毎年開催されており、長年にわたり、多くの中学生が参加しています。

大会の概要

このコンテストでは、アナウンス部門、朗読部門、ラジオ番組部門、テレビ番組部門の4部門で審査が行われます。個人での参加は認められておらず、必ず学校を通しての参加が必要です。そのため、出場者の多くは中学校の放送部や放送委員会に所属しています。大会側は、出場者に「中学生らしさ」を求めており、若々しい感性やユニークな発想が評価される傾向にあります。

新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年の大会は全国大会と都道府県大会の両方が中止となりましたが、その後は感染対策を講じながら開催されています。

コンテストの流れ

コンテストは、まず各部門ごとに非公開のCD審査が行われます。この審査を通過した出場者のみが、決勝大会に進むことができます。決勝大会は公開審査形式で行われ、各部門の代表者が実力を競います。

都道府県地区大会

地域によっては、公開または非公開の審査が行われ、全国大会への出場者が選抜されます。この地区大会を勝ち抜いた個人や団体が、全国大会へと駒を進めます。

全国大会

全国大会では、地区大会を通過した出場者が、アナウンスや朗読を収録したCD、または作品を収録したCD/DVDを送付し、審査を受けます。決勝に進出した出場者は、千代田放送会館で行われる公開審査に参加します。

コンテスト部門の詳細

以下に、各部門の具体的な内容を示します。

アナウンス部門

出場者は、自校のニュースや解説など、校内放送で使用する原稿を自作し、1分10秒から1分30秒の間で発表します。この部門では、原稿の構成力やアナウンス技術が評価されます。

朗読部門

出場者は、事前に指定された複数の作品の中から1つを選び、1分30秒以上2分以内で朗読します。この部門では、作品の理解度や表現力が評価されます。

ラジオ番組部門

各学校の制作意図に基づいて、学校の実態や地域性を考慮した素材でラジオ番組を制作します。番組は5分以上7分以内にまとめ、CD-DA形式で録音したCD-Rで提出します。

テレビ番組部門

各学校の制作意図に基づいて、学校の実態や地域性を考慮した素材でテレビ番組を制作します。番組は5分以上8分以内にまとめ、DVD-VIDEO形式で録画したDVD-Rで提出します。

朗読指定作品

過去の大会で使用された朗読指定作品の一部を紹介します。

2016年（第33回大会）

「なめとこ山の熊（「注文の多い料理店」より）」宮沢賢治著
「潮騒」三島由紀夫著
「卵の尾」瀬尾まいこ著
「そっと耳を澄ませば」三宮麻由子著
「闇の守り人」上橋菜穂子著
「あしながおじさん」J・ウェブスター著、松本恵子訳

2024年（第41回大会）

「鼻（「羅生門・鼻・芋粥」より）」芥川龍之介著
「窓ぎわのトットちゃん 新組版」黒柳徹子著
「生きるぼくら」原田マハ著
「線は、僕を描く」砥上裕將著
「ぶらんこ乗り」いしいしんじ著
「アルプスの少女ハイジ」ヨハンナ・シュピリ著、松永美穂訳

まとめ

NHK杯全国中学校放送コンテストは、中学生の放送活動における重要な目標の一つです。このコンテストを通して、生徒たちは放送技術だけでなく、表現力やコミュニケーション能力を磨き、自己成長を遂げることができます。

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