OZAKURA♡PRINCESS

OZAKURA♡PRINCESS（オザクラプリンセス）は、女子プロレス団体OZアカデミーで活動したタッグチームです。所属選手である「女帝」尾崎魔弓と、OZアカデミーにフリー参戦していた旧姓・広田さくらという、一見相性の悪そうな二人の組み合わせで注目を集めました。

チーム名の由来は、広田がタッグパートナー不在の状態からチーム名を一般募集した際に寄せられた53通の中から、広田自身が厳選して決定したものです。

結成のきっかけと道のり

二人のタッグ結成は、2014年5月11日にOZアカデミー新宿大会で行われたシングルマッチに遡ります。この試合で、広田が尾崎魔弓（セコンドに西尾美香とマネージャー・ポリスを帯同）から勝利を収めました。

試合後、OZアカデミー認定タッグ王座への挑戦権を懸けたタッグトーナメント開催が発表されると、多くのチームが次々と参加を表明します。アジャコング＆倉垣翼組、紫雷美央＆桜花由美組、AKINO＆花月組、そしてダイナマイト・関西＆米山香織組といった実力派チームが名を連ねる中、広田も参戦を表明。

しかし、広田にはパートナーがいませんでした。紫雷美央やAKINO、アジャコングら先輩選手からパートナーがいないことを指摘され罵倒される状況で、広田は突如「今日パートナーを見つけた」と宣言。その相手が、他ならぬ尾崎魔弓でした。

広田はリングに現れない尾崎に対し、彼女の「恥ずかしい写真」をスマートフォンに保存していると公言し、会場の多くの観客や選手に見せつける行動に出ます。これにより大爆笑が巻き起こり、業を煮やした尾崎がリングに登場。こうして、尾崎は半ば脅迫されるような形で、渋々広田とのタッグ結成を受け入れ、タッグトーナメントへの出場が決まったのです。なお、このタッグ結成を経ても、広田が尾崎率いる極悪軍団「正危軍」に正式加入することはありませんでした。

王座獲得、そして防衛

2014年7月20日に行われたタッグトーナメントの一回戦で、OZAKURA♡PRINCESSは紫雷美央＆桜花由美組と対戦。広田が紫雷美央から得意技のラ・ヘナストラルで勝利を収め、準決勝へ駒を進めました。

準決勝を経て、同年9月23日のOZアカデミー新宿大会にて決勝戦が開催。対戦相手は強豪、アジャコング＆倉垣翼組です。この大会は、松本浩代選手の負傷による王座返上を受けての「王者決定戦」として行われました。

試合は激しい攻防となりますが、志田光選手が竹刀でアジャコング選手に誤爆するというアクシデントが発生。ダメージを負ったアジャコングを、広田が電光石火のスクールボーイで丸め込み、劇的な勝利を収めました。これにより、OZAKURA♡PRINCESSは第20代OZアカデミー認定タッグ王者となります。広田にとっては、当時保持していたWAVE認定タッグ王座と合わせて二冠達成となりました。

続く10月13日、後楽園ホール大会で、彼らは男色ディーノ＆大石真翔組を相手に初防衛戦を行います。この試合も激戦となりましたが、広田が大石真翔を得意のふらふらどーん（フラフープを利用した丸め込み）で押さえ込み、見事に初防衛に成功しました。

試合後、獲得した賞金を巡ってコミカルなやり取りが繰り広げられます。西尾美香の提案により、賞金は尾崎の分と、正危軍のメンバーで分けることになり、広田には一銭も入らないという事態に。しかし、賞金目当てであればセコンド陣は防衛に協力すると申し出るという、いかにもOZアカデミーらしいエピソードが生まれました。

王座陥落とチームの終焉

OZAKURA♡PRINCESSは、2015年3月1日に開催された大会で、花月＆小林香萌組を相手に二度目の防衛戦に臨みます。しかし、この試合に敗れてしまい、王座を失いました。

試合後の実況において、尾崎魔弓はOZAKURA♡PRINCESSの「解散」を一方的に表明。さらに、作成されたチームTシャツが50枚も余っていることがアナウンスされ、チームの短命さと、どこか物悲しいながらもコミカルな終わりを告げました。

その他の情報

メンバー: 尾崎魔弓、旧姓・広田さくら
獲得タイトル: 第20代OZアカデミー認定タッグ王座
入場曲: プリンセス プリンセスの楽曲「DIAMONDS」のサビ部分に、尾崎魔弓の入場曲「OZAKI'S WAITING」をミックスしたもの。
関連リンク:
尾崎魔弓 公式Xアカウント
旧姓・広田さくら 公式Xアカウント

短期間の活動ながら、強烈な個性のぶつかり合いと予測不能な展開で、ファンの記憶に残るタッグチームとなりました。

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