Orbital period (アルバム)

BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKEN - orbital period

BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENのメジャー3作目、通算5作目となるアルバム『orbital period』は、2007年12月19日にトイズファクトリーからリリースされました。前作『ユグドラシル』から約3年4ヶ月ぶりのアルバムとなり、ジャケットにはBUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENのロゴにも使用されている「星の鳥」が描かれています。

アルバム概要

アルバムタイトルの「orbital period」は、文字通り「公転周期」を意味します。特筆すべきは、歌詞カードが藤原基央書き下ろしのオリジナルストーリー「星の鳥」のブックレットと一体化しており、そのボリュームは88ページにも及ぶ点です。スリーブケースも付属し、豪華な装丁となっています。

楽曲は隠しトラックを含め全18曲。無音トラックを含めると全28トラックで構成されています。「28」という数字は、メンバーの当時の年齢に由来しています。初回限定盤には、オリジナルプレミアムグッズの抽選応募券が同梱されました。

オリコンチャートでは、メジャーデビュー以降のオリジナルアルバムで唯一首位を獲得できませんでしたが、初動売上と年間順位は自己最高を記録。初動売上は38.1万枚を記録し、2016年現在もシングル・アルバムを通じて自己最高の記録を保持しています。

裏ジャケットには、「星の鳥」の世界で作られた「土でできた星の鳥」の写真が使用されています。よく見ると、BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENのロゴマークの形になっているのがわかります。この写真は、世界遺産であるカナイマ国立公園で撮影されたものです。

収録曲と楽曲解説

アルバムには、シングル曲「メーデー」「プラネタリウム」「supernova」「カルマ」「涙のふるさと」を含む、バラエティ豊かな楽曲が収録されています。

voyager: 「flyby」と対になる楽曲。1979年に木星に接近したボイジャー1号がタイトルの由来。
星の鳥: インストゥルメンタル。この曲は「メーデー」のレコーディング中にディレクターが「“メーデー”をアルバムに入れるときは、前奏を長くして入れよう」と発案したことがきっかけで製作。
メーデー: 13thシングル。アルバムバージョンでは、シングルバージョンよりも前奏が短くなっています。
才悩人応援歌: 藤原曰く「バーッと書いた曲」。
プラネタリウム: 9thシングル。
supernova: 10thシングル「supernova/カルマ」1曲目。
ハンマーソングと痛みの塔: シングルを除けばアルバムの中で最も早く完成した楽曲。制作時、藤原がマンションの自室でメンバーに披露した際、騒音のため苦情の貼り紙が掲示されたというエピソードがあります。
時空かくれんぼ: 「ひとりごと」と同時期に制作された楽曲。8分の6拍子が特徴。
かさぶたぶたぶ: ビートルズが使用していたものに近い楽器で録音された。元々隠しトラックの予定でしたが、アルバム曲に昇格。
花の名: 12thシングル。アルバムバージョンでは、ストリングスの音が抑えられています。
ひとりごと: 「時空かくれんぼ」と同時期に制作された楽曲。
飴玉の唄: 2006年末に制作された楽曲。MVが2024年に制作された。
星の鳥 reprise: インストゥルメンタル。「星の鳥」と同様に「メーデー」の前奏の一部が使用されています。
カルマ: 10thシングル「supernova/カルマ」2曲目。PS2用ゲームソフト『テイルズ オブ ジ アビス』主題歌。
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涙のふるさと: 11thシングル。
flyby: 「voyager」と伴奏はほぼ同じだが、歌詞やメロディーに差異がある。
隠しトラック: 「ハテナッチセブンクエスチョンズ」が歌う「BELIEVE」が収録されています。

ブックレット「星の鳥」

88ページに及ぶブックレットには、藤原基央書き下ろしのオリジナルストーリー「星の鳥」が収録されています。これは、「星の鳥」を手にいれようとする王様と動物たちを巡る物語で、アルバム収録曲とは直接的な関連性はありませんが、共通のモチーフが用いられています。イラストレーションも藤原自身が手掛けています。

PV集

アルバムリリース後には、PV集も発売されました。「涙のふるさと」は山崎貴が監督を務め、その他のPVは番場秀一が監督しています。アルバム収録曲を中心に、過去の楽曲のPVも収録されています。

『orbital period』は、BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENの音楽性の幅広さと、藤原基央のクリエイティビティが凝縮された作品と言えるでしょう。

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