Origin (デジタル配信プラットフォーム)

Originは、エレクトロニック・アーツ（EA）が開発・運営する、PCゲームおよびモバイルゲーム向けの包括的なプラットフォームです。その主な機能は、ゲームのダウンロード販売、デジタル著作権管理（DRM）、マルチプレイヤーゲームのサポート、そしてソーシャルネットワーキング機能の提供です。以前は「EA ダウンロードマネージャー」として知られていましたが、Originへと名称が変更されました。

主要な機能と特徴

Originは、単なるゲームの販売プラットフォーム以上の存在です。ユーザーは、Originストアを通じてゲームを購入し、クライアントを通じてダウンロード・プレイすることができます。主な特徴は以下の通りです。

ゲームのダウンロード販売: Originストアでは、EAが提供する様々なゲームを購入できます。購入したゲームは、ユーザーのOriginアカウントに直接紐付けられ、いつでもクライアントからダウンロードしてプレイすることができます。
デジタル著作権管理 (DRM): 購入したゲームは、一度有効化されると永久に利用可能となり、ダウンロード回数に制限はありません。これにより、ユーザーは安心してゲームを楽しむことができます。
自動アップデート: Originクライアントは、ゲームの自動更新機能を備えており、常に最新のバージョンでプレイすることができます。
ソーシャル機能: フレンドとのチャット、グループチャット、ボイスチャット機能が搭載されており、オンラインでのコミュニケーションを円滑に行うことができます。また、Facebook、Xbox Live、PlayStation Network、ニンテンドーネットワークとの統合により、他のプラットフォームのフレンドとも交流が可能です。Twitchとの連携により、ゲームプレイの配信も簡単に行えます。
クラウドストレージ: ゲームのセーブデータはクラウドに保存することができ、異なるデバイス間でもプレイの進行状況を共有できます。
モバイルゲームとの連携: EAが提供するモバイルゲームとの統合も進められており、ゲームの実績を異なるプラットフォーム間で同期させることが可能です。

Originストア

Originストアは、Originプラットフォームの中核をなすゲーム販売ストアです。ユーザーは、ここでゲームを購入すると、ゲームディスクやシリアルキーの代わりに、Originアカウントに直接ゲームが紐付けられます。この方式により、購入後すぐにゲームのダウンロードとプレイが可能になります。一度有効化したゲームは、ダウンロード回数の制限なく永久に利用できます。また、小売店で購入したパッケージ版や、他のデジタル販売サイトで入手したOriginキーをOriginに入力することで、そのゲームをOriginで有効化することも可能です。

Originクライアント

Originクライアントは、Originで提供されるゲームをダウンロードし、プレイするために不可欠なアプリケーションです。自動更新機能により、常に最新の状態を保つことができます。また、クライアントには、フレンドとのチャット、グループチャット、ボイスチャット機能が搭載されており、オンラインでのコミュニケーションを円滑に行うことができます。

Originモバイル

Originは、モバイルゲームにも対応しており、EAが提供するモバイルゲームとの連携を可能にしています。これにより、ユーザーは異なるプラットフォーム間でゲームの実績を同期させることができ、どこでも同じゲーム体験を共有できます。

競合サービスとOriginの終焉

Originの主要な競合サービスとしては、Valveが運営するSteamが挙げられます。SteamはOriginと同様に、ゲームの自動アップデート、実績、セーブデータのクラウドストレージなどの機能を提供しています。しかし、Originは2022年 10月から段階的に廃止され、新しい配信プラットフォームであるEA appへの切り替えが開始されました。この移行により、Originの機能はEA appへと引き継がれていくことになります。