P-03C

パナソニック P-03C：LUMIXブランドのカメラ性能を凝縮した高機能携帯電話

NTTドコモのFOMA端末として、パナソニック モバイルコミュニケーションズが開発したP-03Cは、同社のデジタルカメラブランドLUMIXの技術を惜しみなく投入した、カメラ機能に特化したスマートフォンです。P-02Bの後継機として登場した本機は、スライド式デザインにタッチパネルとスピードセレクターを組み合わせ、直感的な操作性を実現しています。

圧倒的なカメラ性能

P-03Cの最大の特徴は、その高度なカメラ機能です。有効画素数約1320万画素のCMOSセンサーと、画像処理エンジン「Mobile Venus Engine」の搭載により、鮮明で美しい画像を撮影できます。被写体の状況に応じて最適な画像処理を行うため、自然でリアルな写真表現が可能です。

レンズへの光の反射を抑える独自の技術も採用し、ゴーストやフレアといった光の乱反射による画質劣化を最小限に抑えています。これは携帯電話カメラとしては初の試みでした。

光学ズームは約3倍ですが、デジタルズームを併用することで最大約16.2倍まで拡大できます。デジタルズーム特有の画像劣化も、超解像技術によって軽減されています。ズーム操作は、スピードセレクターを回すことでスムーズに行えます。高輝度フラッシュも搭載し、暗い場所での撮影も安心です。

革新的な「ピクチャジャンプ」機能

P-03Cは、撮影後の画像操作も革新的な機能を備えています。静電式タッチパネルを採用した液晶画面では、写真を直感的に操作できます。

写真の一覧画面で、画像を上下左右にドラッグすることで、様々な操作が可能です。上へドラッグすると無線LAN経由でPCへの自動バックアップ、右へドラッグするとメールやSNSへの添付送信、左へドラッグするとお気に入り登録、下へドラッグするとゴミ箱への移動といった操作が、直感的なジェスチャーで実行できます。

さらに、拡大した写真を左右に動かせばページをめくるような操作感を得ることができ、指で拡大縮小も可能です。撮影した写真にデコレーションを施すことも可能です。スライドショー表示機能も搭載されており、デジタルフォトフレームとしても活用できます。待機画面表示中に充電を開始すると、自動的にスライドショーが再生される機能も備えています。

ワンセグ機能とWi-Fi接続

P-03Cは、VIERAケータイとしてのブランド名は冠していませんが、パナソニックモバイルPEAKSプロセッサーを搭載し、スムーズなワンセグ視聴が可能です。録画予約、視聴予約、ブルーレイ連携機能なども搭載しています。

また、パナソニック製ドコモ端末としては初めてWi-Fi機能を搭載し、IEEE802.11b/gに対応し、最大54Mbpsの高速通信が可能です。自宅や公衆無線LANを利用してインターネット接続が容易になり、Wi-Fi経由でmicroSDカードに保存した静止画をDIGAで表示することもできます。

その他機能とソフトウェア更新

オートGPSにも対応しており、位置情報を活用したサービスの利用が可能です。プリインストールアプリも多数搭載されていますが、すべてのコンテンツの利用にはアップデートが必要で、一部コンテンツは外部メモリ（microSD/microSDHCカード）が必要となります。

発売後、いくつかのソフトウェアアップデートが行われ、動画のメール添付に関する不具合やiチャネルのテロップ表示に関する不具合、カメラ起動に関する不具合などが修正されました。

沿革と関連機種

2010年11月8日に発表され、同年12月16日に発売されました。P-05Cはその後の後継機種であり、L-03CやSH-05Cは同時期に発売された、光学3倍ズーム搭載のdocomo PRO series端末です。SoftBank 001Pは兄弟機種としてソフトバンクモバイルから発売されました。

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