PDP-7

PDP-7: DECが生み出した先駆的ミニコンピュータ

PDP-7は、1965年にデジタル・エQUIPMENT Corporation（DEC）によって発表されたミニコンピュータです。このコンピュータは、当時の技術としては非常に革新的なフリップチップ技術を活用していました。その価格は72,000USドルと比較的安価でしたが、驚くほどの性能を持っており、多くの研究機関や企業が採用しました。DECの18ビットシリーズとしては3機種目にあたるPDP-7は、前のモデルであるPDP-4やPDP-9と基本的に同じ命令セットを使用しています。また、DEC初のワイヤラッピング技術を採用したコンピュータでもあります。

このPDP-7の最大の特徴は、後に広く普及することになるオペレーティングシステム、UNIXの誕生に関与した点です。1969年、ケン・トンプソンがPDP-7を使ってアセンブリ言語で最初のUNIXを開発しました。興味深いことに、当初の名称は「Unics」で、これは先行するMulticsへのオマージュとして名付けられたものでした。

さらに、UNIXが開発される前、このマシン上で「スペース・トラベル」というゲームの移植も行われたことが知られています。このゲームは、当初GE 635上で動作していたもので、後にPDP-7に移植され、さらにUNIX上での動作も実現されたのです。これにより、PDP-7は単なるコンピュータ以上の意義を持つことになりました。

現在、稼働しているPDP-7の数は非常に限られており、中でも初代UNIXが動作する事例は非常に貴重です。このことは、PDP-7がコンピュータ史における重要な位置を占めていることを示しています。

関連項目

PDPシリーズには、PDP-1、PDP-6、PDP-8、PDP-10、PDP-11、PDP-12などがあります。これらのコンピュータは、PDP-7と同じシリーズに属し、初期のコンピュータ技術の進化を物語っています。

参考文献

• - Origins and History of Unix: [エリック・レイモンド]]が執筆した、UNIXの開発史におけるPDP-7の役割に関する情報が掲載されています。
• - [The famous PDP-7 comes to the rescue: ベル研究所での[UNIX]]の歴史に関する詳細が記載されています。
• - [PDP-7 DIGITAL Computing Timeline: PDP-7の登場時期に関する情報が得られます。
• - UNIX Version 0, Running On A PDP-7: 2019年にPDP-7上で動作しているUNIX Version 0に関する記事があります。

このように、PDP-7は単なるハードウェアに留まらず、その後のオペレーティングシステムの発展に大きな影響を与えたコンピュータです。

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