PF-89

PF-89式ロケットランチャーは、1990年代に中国人民解放軍が旧式の69式ロケットランチャー（RPG-7）の後継として開発した、新世代の対戦車ロケット擲弾発射器です。

概要

PF-89は、グラスファイバー製の使い捨て発射器に弾薬が密封状態で装填されています。発射後は再装填を行わず、発射器ごと廃棄する設計となっています。この使い捨て方式により、大幅な軽量化を実現しました。

照準器は光学式ですが、夜光機能やレーザー測距機能を持たないため、夜間戦闘には不向きです。しかし、その反面、最小限の訓練で操作が可能となるため、兵士への負担が軽減されています。発射は右肩に担いでのみ行うように設計されており、左肩に構えた場合は照準器を使用できません。

軽量化の結果、PF-89の重量は69式ロケットランチャーの約半分となり、歩兵分隊の小銃手への配備が容易になりました。これにより、中国人民解放軍の歩兵分隊の火力は大幅に向上すると期待されています。

特徴

使い捨て方式: 発射器の再利用を前提としないため、メンテナンスが不要で、軽量化に貢献しています。
簡素な照準器: 夜間戦闘には不向きですが、操作が容易で、訓練期間を短縮できます。
軽量化: 歩兵分隊への配備を容易にし、携行性を高めています。
火力向上: 歩兵分隊の対戦車能力を向上させ、総合的な戦闘力を高めます。

関連項目

対戦車ロケット弾
RPG (兵器)
AT4
パンツァーファウスト3
69式ロケットランチャー
PF-98

外部リンク

日本周辺国の軍事兵器（中国・台湾編）

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