PL学園女子短期大学

PL学園女子短期大学について

PL学園女子短期大学は、大阪府富田林市に本部を置いていた私立短期大学です。1974年に開学し、2009年に廃止されました。略称はPL短大として親しまれていました。

大学概要

学校法人PL学園が設置したこの短期大学は、開学当初は1学科で入学定員100名でしたが、後に2学科体制となりました。通学課程は昼間部2年制で、通信教育部には3年制の初等教育学科が設置されていました。2000年度の入学生を最後に、短期大学としての役割を終えました。

建学の精神

PL学園女子短期大学の建学の精神は、「人生は芸術である」というものでした。この理念に基づき、教育活動が行われていました。

教育と研究

初等教育学科では、小学校教員を目指す学生のために、教育情報や秘書に関する科目も用意されていました。PL学園幼稚園での教育実習も行われていました。また、「宗教」や「芸術生活」といった特色ある科目や、「芸術生活演習」といった実践的な科目も設けられていました。ビジネスやマナー教育も重視され、海外研修としてハワイやイギリスでの研修も実施されていました。

学風と特色

全国的にも珍しい全寮制の短期大学として、PL教団の教義に基づいた教育が行われていました。特にバトントワリングが盛んで、全国レベルの強豪として知られていました。宗教的な行事も多く、教祖祭や教主誕生祭などが盛大に開催されていました。また、「短大錬成」という独特なイベントも行われていました。

当時、全国で唯一小学校教諭免許状を取得できる通信教育部を持つ短期大学であり、女子短大でありながら通信教育部には男子学生も在籍していました。

沿革

1974年1月10日：文部省より短期大学の設置が認可。
1974年4月1日：初等教育学科（入学定員100名）を開学。
1976年4月1日：初等教育学科の入学定員を150名に増員。
1977年12月21日：初等教育学科に通信教育部を設置。
1981年4月1日：幼児教育学科を増設（入学定員50名）、初等教育学科の入学定員を100名に減員。
1984年：通信教育課程の学生募集を最終とする。
1988年：通信教育部を廃止。
1999年4月1日：初等教育学科の入学定員を50名に減員。
2000年4月1日：この年度で学生募集を終了。
2009年10月30日：正式に廃校。

基礎データ

所在地は大阪府富田林市喜志2680。カレッジマークは「PL」の文字を用いていました。

組織

学科として、初等教育学科（通学課程 定員50名、通信教育部 定員500名）と幼児教育学科（定員50名）が設置されていました。専攻科や別科はありませんでした。

取得資格

保育士資格は幼児教育学科で、小学校教諭二種免許状は初等教育学科で、幼稚園教諭二種免許状は幼児教育学科と初等教育学科の両方で取得可能でした。

研究活動

『PL学園女子短期大学紀要』などが発表されていました。

学生生活

体育系と文化系の様々なクラブ活動が活発に行われていました。

体育系クラブ：ソフトボール、テニス、バトン、ゴルフ、バドミントン、バレーボール、バスケットボール、ダンス、水泳、卓球など。
文化系クラブ：手話、コーラス、美術、茶道、書道、軽音楽、園芸、ボランティア、映画など。

特にバトン部は全国レベルの強豪として知られていました。

大学関係者

今村紘司（元、初等教育学科長）や久保田長生（元、幼児教育学科長）などが在籍していました。歴代学長には、原田種臣、御木白日、川島通資がいます。

施設

1年次は原則として寮生活を送ることになっており、1976年に「聖華寮」という学生寮が完成しました。

対外関係

系列校として、PL学園中学校・高等学校、PL学園小学校、PL学園幼稚園、PL学園衛生看護専門学校がありました。

卒業後の進路

初等教育学科の卒業生は、小学校教諭や幼稚園教諭だけでなく、一般企業やPL企業体に就職する人も多かったですが、PL学園小学校教諭として活躍している卒業生もいました。幼児教育学科の卒業生は、保育士として保育所や児童福祉施設に就職する人が多く、幼稚園教諭になる人はやや少なめでした。

その他

PL学園女子短期大学は、そのユニークな教育方針と活発なクラブ活動で、多くの卒業生を社会に送り出しました。現在では廃校となっていますが、その歴史は日本の短期大学教育の一側面を語る上で重要な役割を果たしています。

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