PLACES

アルバム『PLACES』

日本を代表するインストゥルメンタル・フュージョンバンド、カシオペアが世に送り出した通算37枚目のスタジオ録音作品が『PLACES』（プレイセズ）です。このアルバムは2007年11月7日にリリースされました。

特筆すべき点として、本作は通常の形態に加え、ギターパートを完全に排除した特殊なバージョン『CASIOPEA Plays Guitar MINUS ONE PLACES』(GNCT-1003)が同日発売されました。これは、ギタリストが自身の演奏を重ねて楽しむことができる、ユニークな企画盤となっています。

参加ミュージシャン

本作の演奏陣は、当時のカシオペアのレギュラーメンバーである3名と、ゲストミュージシャンによって構成されています。

カシオペア
野呂一生: バンドのリーダーでありギタリスト。いくつかの楽曲ではコーラスも担当しています。
向谷実: キーボードを担当。バンドのサウンドを彩る重要な役割を担っています。
鳴瀬喜博: ベーシスト。ベース演奏に加え、プログラミング（4、8、10曲目）、タンバリン（4曲目）、パーカッション（10曲目）といった多様なサウンドメイクにも貢献しています。

ゲスト・ミュージシャン
神保彰: かつてカシオペアのメンバーであったドラマー。この作品ではゲストとして参加し、その卓越したドラミングでアルバムに厚みを与えています。
Akemi Kato: ボイスで参加。楽曲に独特の彩りを添えています。

制作チーム

アルバム『PLACES』の制作には、多くのプロフェッショナルが携わっています。

サウンド・プロデュース: バンド自身、カシオペアがサウンド全体の方向性を定めています。
スーパーバイザ: Yoshinori Kumazawa、Masatomo Makinoが制作進行をサポートしました。
エンジニア: レコーディングおよびミキシングは志村広行が担当。最終的なマスタリングは小鐵徹が手掛けました。アシスタント・エンジニアとして大川誠が参加し、録音作業を支えています。
テクニシャン: マニピュレーターおよびテクニシャンとして堀内靖が、ドラム・テクニシャンとして枝川光孝が、それぞれ楽器や機材の調整・操作を担当しました。

アートワーク

アルバムの視覚的な側面も多岐にわたる協力を得て完成されています。

アートディレクション & デザイン: Ken Narikawaがアートディレクションを担当し、デザインはKen NarikawaとKenge Kouが共同で行いました。
写真コーディネーション: カバーやブックレットに使用される写真のコーディネーションはTakayuki Tanakaが担当。
アート・コーディネーション: Takashi Omotoがアート関連全体の調整を行いました。
カバー写真: CORBIS、Kozo Fukuoka、Toshi Sasaki、Hiroshi Suga、Brian Baileyといった複数の写真家やストックフォトサービスからの写真が使用されています。
ブックレット写真・イラストレーション: ブックレットには、WORLD PERSPECTIVE、Kyuki Sera、Takashi Koikeといった外部のアーティストや、鳴瀬喜博、神保彰、向谷実といったメンバー自身が撮影・制作した写真やイラストレーションが多数掲載されています。各トラックに対応する形で異なるビジュアルが採用されているのが特徴です。
* カシオペア写真: バンドメンバーの写真はYoshiyuki Itoによって撮影されました。

このように、『PLACES』はカシオペアのバンドとしての創造性に加え、ゲストミュージシャンや多岐にわたる制作スタッフ、アートワークチームの力が結集して生み出された作品と言えるでしょう。音楽内容はもちろん、パッケージ全体からもその丁寧な制作過程がうかがえます。

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