POP GROOVER The Best

『POP GROOVER The Best』：荻野目洋子の魅力が凝縮されたベスト盤

1987年12月19日、荻野目洋子の4枚目の企画アルバム『POP GROOVER The Best』がビクター音楽産業より発売されました。LP、カセットテープ、CDの3形態でリリースされ、シングル曲のリミックスやアルバム用に新規アレンジされた楽曲、そして初収録となる新バージョン楽曲が収録された、聴き応えのある作品となっています。

アルバムの特徴：様々なバージョンの楽曲を収録

このアルバム最大の特徴は、既発シングル曲と、それらのリミックスバージョン、そしてアルバム用に新規アレンジされた楽曲、さらに初収録となる4曲の新バージョン楽曲を収録している点です。特に注目すべきは、「未来航海-Sailing-」、「さよならから始まる物語」、「恋してカリビアン」、「心のままに〜I'm just a lady〜」の4曲は、このアルバムで初めて発表されたNew Versionとして収録されています。当時のジャケットや歌詞カードにはその表記がなく、ジャケット帯に「未発表ニューバージョン4曲」と記載されていたことが興味深い点です。

シングル曲に関しては、「Dance Beatは夜明けまで」、「六本木純情派」、「北風のキャロル」のみがオリジナルバージョンで収録されており、それ以外のシングル曲はアルバム用にアレンジされたバージョンで収録されています。シングルとは異なるアレンジが施されている楽曲も多く、聴き比べることで新たな発見があるでしょう。

さらに、LP盤とCD/カセット版では収録曲数に違いがあり、「D2D」と「NONSTOP DANCER」はCDとカセットテープでのみ収録されています。フォーマットによって収録内容が異なる点も、コレクター心をくすぐるポイントと言えるでしょう。

豪華クリエイター陣が参加

楽曲制作には、数多くのヒット曲を手がけた錚々たるメンバーが参加しています。作詞には売野雅勇、康珍化、松井五郎、湯川れい子といったそうそうたる面々が名を連ね、作曲には筒美京平、小室哲哉といった日本の音楽シーンを代表する作曲家も参加。編曲も、米光亮、船山基紀、鷺巣詩郎、新川博といった実力派アレンジャーが担当し、楽曲のクオリティの高さを支えています。

篠山紀信によるジャケット写真

ジャケット写真は、著名な写真家である篠山紀信が担当しています。荻野目洋子の魅力を最大限に引き出した、印象的な一枚となっています。

オフボーカルアルバムも発売

1988年1月21日には、このアルバムのCD版を基にしたオフボーカルアルバム『POP GROOVER The Best 荻野目洋子 "Off Vocal" Special』が発売されました。ボーカルパートのないこのアルバムは、カラオケとして楽しむだけでなく、楽曲のアレンジや楽器の音色をじっくりと味わうことができる作品となっています。

まとめ：時代を超えて愛される名盤

『POP GROOVER The Best』は、荻野目洋子の代表曲に加え、様々なバージョンで収録された楽曲、そして初収録の新バージョン楽曲など、聴きどころ満載のベストアルバムです。当時を知る世代には懐かしい思い出を呼び起こし、若い世代には新鮮な魅力を提供する、時代を超えて愛される名盤と言えるでしょう。 様々なバージョンが収録されている点や、LP盤とCD/カセット版で収録内容が異なる点も、このアルバムの大きな魅力の一つです。

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