R-33 (ミサイル)

R-33空対空ミサイル

R-33（ロシア語: Р-33）は、ソビエト連邦のNPO ヴィーンペルによって開発された、長距離空対空ミサイルです。このミサイルは、R-40の後継として位置づけられており、NATOによってAA-9エイモス（Amos）というコードネームが与えられています。R-33は、主にMiG-31戦闘機の主兵装として設計されており、特にSR-71やB-1、B-52といった大型ターゲットを目標にして攻撃することを目的としています。

R-33は、アメリカ海軍が運用するAIM-54 フェニックスと技術的に類似している点があり、慣性誘導とセミアクティブ・レーダー・ホーミング誘導を組み合わせて使用します。ただし、アクティブ・レーダー・ホーミングには対応していないため、ここに大きな違いがあります。このミサイルはザスロンパッシブフェーズドアレイレーダーと連携することにより、同時に4つの目標を追尾し、誘導することができます。

型式

R-33にはいくつかのバリエーションがあります。

• - R-33: 標準型で、最大4Gの機動性を持つ。
• - R-33E: 輸出モデル。
• - R-33S: MiG-31B向けに開発された改良型で、ロケットモーターが改良されて射程が延長され、前方に4枚の動翼が追加されています。この改良により、8Gの機動が可能になり、信号処理装置もデジタル化されてECCM（敵妨害対抗措置）能力が向上しています。主にMiG-31BおよびMiG-31BMにて運用されます。
• - R-37: R-33を基にした大幅な改良型です。

運用国

2023年現在、R-33ミサイルは以下の国で使用されています。

• - カザフスタン: カザフスタン防空軍が運用。
• - ロシア: ロシア空軍が運用。

R-33シリーズは、現代の空対空戦闘において重要な役割を果たしており、特に高性能なミグ戦闘機との組み合わせによって、有効な武器となっています。R-33はその設計思想から派生する多様な型式により、各国の防空任務に対応した柔軟性を持ち、進化を続けています。

参考文献

• - Gordon, Yefim (2004). Soviet/Russian Aircraft Weapons Since World War Two. Hinckley, England: Midland Publishing. ISBN 1-85780-188-1

さらに詳しい情報については、以下の外部リンクを参照してください。

• - ヴィーンペル公式
• - KTRV公式
• - AA-9 AMOS GlobalSecurity.org page

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