RAE

RAEアルヘンティーナ・アルムンドの概要

RAEアルヘンティーナ・アルムンドは、アルゼンチン国営放送が運営する国際放送サービスで、「アルゼンチン海外向け放送」として知られています。これは、アルゼンチン国外に向けた情報発信を目的とした短波放送です。英語では「アール・エー・イー」や「ラエ」と呼ばれ、多言語によるバラエティに富んだプログラムを提供しています。

沿革

RAEの起源は1949年にさかのぼります。この年、フアン・ドミンゴ・ペロン大統領によって設立された「アルゼンチン共和国国際放送」が前身となります。当初は7つの言語で24時間放送が行われていましたが、1955年の軍事クーデターの際には放送は一時中断されました。1958年には「アルゼンチン海外向け放送」として再スタートし、その後、日本語を含む複数の言語での放送が行われるようになりました。

1988年からは、発電所の故障を受け、サマータイム制を導入し、その影響で放送時間が変更されることもありました。2013年には正式な放送開始から55周年を迎え、日本語放送が行われてきました。その後も、国内の技術的な問題を解決しながら、英語や中国語など多岐にわたる言語での放送を維持しています。

主な番組と特徴

RAEのプログラムは、アルゼンチンのニュースや話題を中心に展開されており、特にアルゼンチン・タンゴに関する番組が人気です。また、海外のリスナー向けにアルゼンチン国内のサッカー中継なども放送されています。他の言語での放送は、主に外国語の放送が休止する日曜日の時間帯に調整されており、各言語のセクションによって取り上げるテーマに若干の違いがあります。

日本語セクションでは伝統的な音楽や芸能に関する内容が多く、一方で、中国語セクションはアルゼンチンと中華圏の政経交流や時事に関する速報を提供しています。特にその際に使用されるフォントは、中国本土やシンガポールで一般的に使用されている簡体字です。

スタジオと送信所

RAEのスタジオと送信所は両方ともブエノスアイレスに位置し、ここから国内や近隣諸国向けにも放送が行われています。しかし、特定の地域では受信が難しい場合もあります。

日本語放送について

日本語放送は、特に短波での放送が困難な状況さえありました。放送が「幻の放送局」とも言われる状況の中、ライブストリーミングの設定により受信可能な環境が改善されました。また、サマータイム実施時には放送時間が調整されていましたが、その後の見直しにより時間が固定化されることとなりました。

アラビア語放送とその未来

過去にはアラビア語による放送も行われていましたが、現在はその活動を再開するための人材を募っている段階です。今後の方針としては、正式に廃止されない限り活動を続ける意向が示されています。

短波放送の存続

RAEは、長い間グローバルに情報発信を続けてきていますが、財政難から放送の存続が危ぶまれる時期もありました。しかし、リスナーたちからの支持を受け、短波放送の存続が決定されました。このように、視聴者とのつながりがRAEを支え続けているのです。

RAEは、アルゼンチンを代表する国際放送サービスとして、今後もその情報発信の役割を果たし続けることでしょう。

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