RAMTA RBY偵察装甲車とは？意味をやさしく解説

RAMTA RBY偵察装甲車

RAMTA RBY偵察装甲車は、イスラエルのIAI社RAMTA部門で開発された4×4輪駆動の装輪装甲車です。その名RBYは、開発者であるイツハク・ベン＝ヤコブ氏に由来します。

開発と概要

1975年にRBY Mk.1として開発され、RBY Mk.2へと改良されました。その後、RAM MK3という名称で3代目が登場しています。RBYの最大の特徴は、地雷に対する防御を重視した設計思想です。

設計の特徴

低姿勢の車体は、側面が8mmの鋼板、底面が10mmのカーボンスチールで防護されています。兵員室上部はオープントップです。V字型車体は、爆発時の衝撃を分散させ、乗員を守る設計となっています。これは、現代の歩兵機動車（IMV）や対地雷伏撃防護装甲車（MRAP）にも通じる先駆的なコンセプトです。

前輪と後輪を車体の前端と後端に配置することで、地雷による被害を最小限に抑える工夫が凝らされています。また、バンパーにカーボンファイバーを使用することで、爆発時に破片が飛び散るのを防ぎます。グアテマラの改修型を除き、乗降ドアがないのも、防御力を優先した結果と言えるでしょう。

開発評価時には、実際に様々な種類の地雷に対する防御テストが行われました。

運用とバリエーション

RAMTA RBYは、偵察活動、長距離パトロール、コマンド部隊の活動など、様々な用途に使用できます。基本武装は7.62mm機関銃ですが、Mk.2ではM2重機関銃、BGM-71 TOW 対戦車ミサイル、TCM-20対空機関砲、M40 106mm無反動砲などを搭載した火力強化型も開発されました。

グアテマラ軍では、1990年代にRBY Mk.1の近代化改修を実施し、6.8L V8ディーゼルエンジンへの換装、ケブラー繊維製屋根の装備、昇降ドアの増設、機関銃リングマウントの増設などを行っています。

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