RPG-26

RPG-26「アグレニー」について

RPG-26は、1980年代にソビエト連邦によって開発された、使い捨て式の携行型対戦車擲弾発射器です。この兵器は、従来のRPGシリーズが採用していた伸縮式発射器とは異なり、初めて非伸縮式のデザインが採用されました。これにより、従来のものよりも構造が簡素化され、使いやすさが向上しました。

構造と性能

RPG-26の口径は72.5mmで、RPG-22と同様ですが、その装甲貫通能力は400mmから440mmへと若干の強化が見られます。この増強により、RPG-26はさまざまな場合においてより効果的に敵の装甲車両を攻撃できるようになりました。また、RPG-26には、派生型としてRShG-2が存在します。このモデルでは弾頭が成形炸薬弾からサーモバリック爆薬に変更されており、重量が増えた分有効射距離は短くなっていますが、爆薬の威力が増大し、建物内の敵や人員に対する効果が期待されます。

軍事やテロ組織への拡散

RPG-26はソ連崩壊後の混乱の中で様々な武装組織やテロ組織に広まりました。この傾向は、特にアフリカ、アジア、中東において顕著です。例えば、日本では2012年に福岡県北九州市で、暴力団・工藤會の関係者の倉庫からRPG-26が発見されるという事件がありました。これは、この兵器がいかに容易に手に入るのかを示す一例です。

RPGシリーズの位置付け

RPG-26は、RPG-2、RPG-7、RPG-16、RPG-18、RPG-22など、数多くの前シリーズと類似した特長を持ちながら、その特異な発射器のデザインにより独自の地位を確立しました。RPGシリーズは、対戦車兵器の分野において広範な使用がされており、その性能が多くの軍事活動に寄与してきました。

結論

RPG-26は、その革新的なデザインと高い装甲貫通能力から、携行型対戦車擲弾発射器として一定の評価を受けています。兵器としての特性によって、従来の装備を補完する存在となっている本モデルは、技術的な進化を続ける中で、現在でも多くの地域で利用されています。今後もその影響は広がっていくことが予想されます。

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