RTXコーポレーション

RTXコーポレーションの概要

RTXコーポレーション、旧レイセオン・テクノロジーズは、アメリカ合衆国のバージニア州アーリントンに本社を置く、防衛と航空宇宙の分野で活動する多国籍企業です。2020年にレイセオン・テクノロジーズとして設立され、2023年7月に現在の社名に変更されました。ニューヨーク証券取引所では「RTX」というシンボルで取引されています。

この企業は、航空機エンジン、アビオニクス、機体、サイバーセキュリティ、ミサイル、防空システム、無人航空機など、広範な事業内容を展開しています。特にアメリカ政府の軍事予算に依存しており、その多数の収益は防衛合同契約から得られています。業界内での売上高と時価総額は非常に高く、競合企業にはボーイング、ロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマン、そしてジェネラル・ダイナミクスが存在します。

歴史

レイセオン・カンパニーとユナイテッド・テクノロジーズ

2020年4月にレイセオン・テクノロジーズとして設立されましたが、これはユナイテッド・テクノロジーズ（UTC）の航空宇宙事業部門とレイセオンが統合した結果です。統合前にUTCはオーチス・エレベータ・カンパニーやキヤリアをスピンオフし、名目上はUTCが存続会社となりましたが、本社は旧レイセオンのウォルサムにありました。初代CEOにはグレゴリー・J・ヘイズが就任し、取締役会長はトーマス・A・ケネディが務めていました。

UTCの企業としては80年以上にわたりダウ平均株価の構成銘柄であり続けていましたが、2020年8月にその地位を失いました。2022年6月には、本社をワシントンDC近郊のバージニア州アーリントンに移転することが発表されました。

RTXコーポレーションの誕生

2023年7月1日にはRTXコーポレーションと改称されるとともに新たな本社位置への移転も完了しました。さらに、Raytheon Intelligence & SpaceとRaytheon Missiles & Defenseという旧事業部門が統合され、新たに「Raytheon」という名前で展開されることとなりました。

事業部門

RTXの事業は主に以下の三つの部門から構成されています。

• - プラット・アンド・ホイットニー: 航空機エンジンとガスタービンの設計および製造を担当しています。
• - コリンズ・エアロスペース: 商用および軍事用の航空機システム、さらに化学、食品加工、建設、採掘業務向けの産業用機器の設計・製造を行っており、国際宇宙計画の主要な製造業者でもあります。これは2018年にロックウェル・コリンズとUTC Aerospace Systemsが経営統合した結果、誕生した部門です。
• - レイセオン: 旧Raytheon Intelligence, Information and Services（IIS）およびRaytheon Space and Airborne Systems（SAS）が統合されました。

また、Raytheon Missiles & Defense部門も旧Raytheon Integrated Defense Systems（IDS）とRaytheon Missile Systems（RMS）が合併して形成されました。これにより、RTXコーポレーションは今後も防衛と航空宇宙の分野で重要な役割を果たし続けることが期待されます。

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