S31HW

Pocket WiFi S（S31HW）

Pocket WiFi S（型番: S31HW）は、Huaweiによって開発され、イー・モバイルが販売を行っているWi-Fiルーターです。この機器は、W-CDMAおよびGSM通信方式に対応しており、Android OSを搭載しています。通称「Pocket WiFi S」として知られ、2011年1月14日に市場に登場しました。

機種の背景

Pocket WiFi Sは、Huaweiが海外で展開しているIDEOS（型番: U8150-92）をベースに日本市場向けにカスタマイズされた機種です。もう一つのバリエーションである日本通信版のIDEOS（型番: BM-SW）も存在しますが、こちらは若干の仕様の違いがあります。日本通信版に関する詳細は、IDEOSの技適騒動を参照してください。

元々は、安価なAndroidスマートフォンとして開発されたIDEOSですが、イー・モバイルによって「通話ができるWiFiルーター」としての位置付けがされ、販売されました。スマートフォンと同じ感覚で使えるWi-Fiルーターという、非常に便利な特徴を持っています。

特徴と機能

Pocket WiFi Sは、Android 2.2から標準搭載されているテザリング機能を用いて、最大5台の接続機器を同時にサポートします。音声通話機能を持つため、専用のデータ通信プランではなく、スマートフォン向けの音声総合プランで契約することが求められます。ただし、販売価格がリーズナブルであるため、アシスト1200などの特別プランは使用できません。

SIMロックフリーであることが公式に謳われており、NTTドコモのFOMAカードやSoftBankの3G USIMカードを挿入することで、さまざまなエリアでの利用が可能です。他の機種とは異なり、SIMロック解除の手続きが不要なのも大きな利点です。

IDEOSとの違い

Pocket WiFi Sは、IDEOSとはいくつかの点で異なります。まず、Pocket WiFiとして使用するためのウィジェットが工場出荷時にホーム画面に配置されています。IDEOSで提供されているラジオ機能は搭載されていないため、その点は注意が必要です。また、ドコモUIMカードを使ってもFOMAプラスエリアでは電波が受信できない制限があります。

さらに、HSUPAに対応しており、上り速度は最大5.8Mbpsを実現しています。これにより、データ転送がスムーズに行えるようになっています。バッテリーカバーに関しても、イー・モバイル版は黒、青、桃に「Pocket WiFi」のロゴが入ったオリジナルデザインとなっており、見た目でも楽しめる要素が加わっています。加えて、microSDカードが標準で同梱されている点も、この機種の便利な特徴です。

まとめ

Pocket WiFi S（S31HW）は、手軽に持ち運べる音声通話ができるWi-Fiルーターとして多くのユーザーに支持されています。特に、スマートフォンと同じようにデータプランを利用できる点や、高速通信が可能な点は、忙しい現代人の生活にマッチしたデバイスと言えるでしょう。

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