SC-01B

docomo PRO series SC-01B：ビジネスにも最適な本格派スマートフォン

2009年冬春モデルとしてNTTドコモから発売されたサムスン電子製スマートフォン「docomo PRO series SC-01B」は、当時としては高度な機能を備えた一台として注目を集めました。BlackBerry Boldを思わせるデザインと、QWERTYキーボードとタッチパネルを組み合わせた操作性は、高い評価を獲得しました。

デザインと操作性

SC-01Bは、直感的な操作を重視した設計がなされています。2.6インチの正方形ディスプレイと、凹凸のある物理QWERTYキーボードの組み合わせは、当時としては斬新なものでした。コンパクトなボディながら、長文の入力も快適に行えるよう工夫されています。タッチパネルは感圧式で、待受ウィジェット機能も搭載。滑らかな操作性を実現し、着信時の振動によるフィードバックも備えていました。

ハードウェアとソフトウェア

OSにはWindows Mobile 6.5 Professionalを採用。ビジネスユースを意識した設計となっており、Microsoft Outlook Mobileによるメール管理や、ActiveSyncを用いたGmailのプッシュ通知対応など、高い生産性をサポートする機能が充実していました。

通信機能も充実しており、高速データ通信規格であるFOMAハイスピード（送信最大5.7Mbps、受信最大7.2Mbps）と、Wi-Fi（IEEE 802.11b/g）に対応。国際ローミング（WORLD WING）にも対応し、海外でも快適に利用することができました。ただし、モデム機能は搭載されていませんでした。

GPS機能も搭載しており、Google Mapsとの連携により、ルート案内や乗り換え案内を利用可能。カメラはオートフォーカス対応で、パノラマ撮影やモザイク撮影などの機能も備えていました。その他、通貨換算機能やおまかせロック機能なども搭載。個人で購入可能なスマートフォンとして、高い自由度を提供しました。

アプリケーションとサービス

プリインストールアプリとして、Office Mobile（Excel Mobile、Word Mobile、PowerPoint Mobile、OneNote Mobile）、Windows Media Player、Kinoma Play for docomoなどが搭載されていました。Kinoma Playは動画や音楽の再生、インターネットラジオの視聴などに対応し、エンターテイメント機能も充実させていました。

メールはPOP3/IMAPに対応し、Gmailを含む様々なメールサービスを利用可能。プッシュ型メール対応で、Hotmail、Windows Liveメール、mopera Uメールなどをプッシュ受信することができました。ブラウザはInternet Explorer Mobile 6を搭載し、Flashにも対応していました。Windows Marketplace for Mobileからのアプリダウンロードにも対応し、端末をカスタマイズすることも可能でした。

iモードメールは、2010年9月1日のspモード対応開始に伴い、プッシュメールでの利用が可能になりました。それ以前はiモード.netモバイルモードを利用することで、Webメールとして利用することができました。

まとめ

docomo PRO series SC-01Bは、洗練されたデザインと充実した機能を備えた、当時としては非常に魅力的なスマートフォンでした。ビジネスユースを意識した機能も充実しており、高い生産性を実現するのに役立ちました。GPSや高速通信、豊富なアプリなど、多くのユーザーにとって満足のいく一台であったと言えるでしょう。その後のスマートフォン市場の発展の礎を築いた重要なモデルの一つと言えるでしょう。

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