SH-03B

SH-03B：進化した横スライドAQUOSケータイ

2010年2月にNTTドコモから発売されたシャープ製携帯電話、SH-03Bは、その前身であるSH-04Aをベースに、ユーザーからのフィードバックを反映して開発されたモデルです。docomo PRO seriesに属し、2009年冬春モデルとして唯一の横スライド型筐体を採用しています。

圧倒的な操作性と高機能

SH-03B最大の特徴は、その操作性の高さです。3.7インチという当時としては大画面のフルワイドVGA液晶ディスプレイと、フルタッチパネルを搭載。さらに、QWERTYキーボードも備えているため、文字入力は快適そのものです。

QWERTYキーボードは、SH-04Aから改良され、独立した数字キーが4列に配置されるなど、よりスマートフォンに近い仕様となっています。FnキーやShiftキーの位置も改善され、長文入力の効率が向上しています。これらのキーにはロック機能も追加され、片手での操作性も向上しています。

タッチパネルは、電話の発信や着信、iモード、ワンセグ、カメラ操作など、幅広い機能に対応しています。iアプリも、多くのアプリでタッチ操作が可能です。

加速度センサーも搭載しており、端末を傾けるだけで画面の縦横切り替えが可能です。タッチパネル操作が苦手な文字入力も、QWERTYキーボードでカバーすることで、あらゆる状況での快適な操作性を実現しています。

高画質と多彩な機能

SH-03Bは、約530万画素CMOSカメラを搭載しています。SH-01Bの約1210万画素CCDカメラに比べると画素数は低いものの、SH-04Aと比較してカメラの出っ張りがなくなり、デザイン性が向上しています。

カメラ機能では顔認識機能に加え、個人認識機能も搭載。登録した人の顔を優先的にピントを合わせて撮影したり、写真データからの検索、個人別のアルバム作成などが可能です。

ワンセグ機能も充実しており、2GBのmicroSDカードに約10時間40分の番組を保存可能。ダビング10にも対応しており、本体からmicroSDへの録画データのコピーが容易に行えます。さらに、ブルーレイディスクレコーダーに録画した映像を高画質のまま転送し、そのまま視聴することも可能です。

その他にも、リモートメールアプリ、iコンシェル、iウィジェット、iアプリオンラインなど、様々なサービスに対応しています。プリインストールアプリも豊富で、Googleマップや各種ウィジェットなど、ユーザーの利便性を高めるためのアプリが多数搭載されています。

スマートフォンとの違い

SH-03Bはスマートフォンではありません。iモードをはじめとする全てのケータイ向けサービスが利用可能です。片手での操作性にも配慮されており、ワンセグを端末単体で視聴できる点もスマートフォンの大きな違いです。

歴史と不具合

SH-03Bは2009年11月10日に開発発表され、2010年2月19日に発売されました。発売後、メール作成中のデコメ絵文字選択時の待受画面への復帰や、iモードサイト閲覧中のタブ切り替え不能などの不具合が報告され、3月25日にソフトウェア更新で修正されました。

まとめ

SH-03Bは、高機能と高い操作性を両立した、まさに時代の最先端を行く携帯電話でした。大画面、QWERTYキーボード、フルタッチパネル、ワンセグ録画など、多くの機能が一つに集約されたこの端末は、当時の人々にとって魅力的な選択肢であったと言えるでしょう。

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