SIL Open Font License

SIL Open Font License (OFL) は、国際SILによって開発・支援されているUnicodeフォントのために策定された、オープンソースライセンスです。フリーソフトウェア財団 (FSF) によって、自由ソフトウェアライセンスとして認められています。

特徴

OFLは、コピーレフトの性質を持つオープンコンテントライセンスであり、FSFからはGPLと互換性のないライセンスとして分類されています。SILとFSFは、フォント以外のコンテンツへの適用を推奨していません。

フォントファイルを配布したり、ソフトウェアに埋め込んだりする際には、ライセンス情報と著作者情報を必ず含める必要があります。これにより、フォントのライセンス条件が明確になり、利用者が権利を適切に理解できるようになります。

著作者から明示的な許可がない限り、派生フォントの名前に、元のフォントで指定されている「予約されたフォント名」を含めることはできません。これは、フォントのブランドイメージを保護し、混乱を避けるための措置です。

OFLフォントを単独で販売することは認められていません。しかし、アプリケーションに同梱する場合や、フォント集など他のフォントやソフトウェアと組み合わせて販売する場合は許可されます。この規定は、フォントの自由な利用を促進しつつ、商業的な利用をある程度制限するものです。

このライセンスが適用されたフォントは、単独での販売が制限されますが、ごく簡単なプログラム（例: "Hello world|Hello_world"）に同梱することでこの制限を回避できます。FSFは、この制約を自由ソフトウェアライセンスとして公認する上で無害であると判断しました。つまり、フォントの自由な利用を大きく妨げるものではないと評価されたのです。

OFLは、フォントの自由な利用と配布を促進しつつ、著作者の権利を保護するためのバランスの取れたライセンスと言えるでしょう。フォントを利用する際には、ライセンス条項をよく理解し、適切に対応することが重要です。

関連項目

Open Font Library

外部リンク

Open Font Library（英語）
Linux.com: SIL Open Font License revised（英語）
SIL Open Font License 1.1 日本語訳 (GitHub)

もう一度検索