SRTライトレッドライン

SRTライトレッドライン (SRT Light Red Line)

SRTライトレッドラインは、タイの首都バンコクとその西郊を結ぶ都市鉄道路線です。タイ語ではรถไฟฟ้าชานเมืองสายสีแดงอ่อน、英語ではSRT Light Red Lineと表記されます。2021年11月29日にダークレッドラインと同時に開業しました。正式な路線名はナコーンウィティー線（สายนครวิถี）です。

概要

バンコク首都圏の鉄道網を近代化する「都市鉄道マスタープラン」に基づき、当路線とダークレッドラインは通称「レッドライン」として整備されました。高架鉄道であるレッドライン整備計画は2006年11月に内閣承認を受け、翌年には予算も承認されました。2008年末に工事契約が締結され、用地取得の遅れはあったものの、2010年にはダークレッドラインに先駆けて着工しました。2012年9月には試運転も開始され、バーンスー - タリンチャン間は2013年時点でほぼ完成していました。

しかし、バーンスー駅の改良工事が遅れたため、バーンスー側の線路が接続されない状態が続きました。2012年末からは、高架化された新線で気動車による無料試験運行も行われましたが、バーンスー駅の改良が進展せず、高架新線は凍結状態となりました。

その後、バーンスー駅の改良とダークレッドライン整備事業が再開され、当路線に関わる予算も承認されたことで、電化路線ライトレッドラインとして再出発しました。2016年には国際入札で施工業者が決定し、同年7月にはバーンスー以東への延伸も承認されました。ただし、タイ首都圏高速鉄道計画との重複を避けるため、東方面への延伸計画は修正され、2022年に改めて入札が行われる予定です。

バーンスー - タリンチャン間は2021年8月から無料運行が開始され、同年11月29日に正式開業しました。2022年9月には、国王ラーマ10世によって正式名称が発表されました。

計画

南本線のタリンチャン - サラヤー間は、ライトレッドラインの延伸区間として整備されることが決定しています。また、タリンチャン - トンブリー間の支線整備計画も2019年3月に承認され、2022年に入札が実施される予定です。環境評価報告書によると、支線は既存の南本線と同様の経路をたどり、全線複線化されます。ジャランサニットウォン停車場は駅に昇格し、高架化されることで、ジャランサニットウォン通りとの平面交差が解消されます。終点には、（旧）トンブリー駅の跡地にシリラート駅が新設され、（新）トンブリー駅は廃止となる予定です。

車両

日立製作所製の新型電車2000系（4両編成）が40両発注され、2019年9月にはダークレッドライン向け1000系とともに第一編成が日本から発送されました。同年10月には現地に到着しました。

路線

駅一覧

同一駅名でも、南本線の既存駅と当路線の新駅がやや離れている場合があります。

運賃

ダークレッドラインと共通の運賃体系で、開業時の大人料金は12～42バーツです。詳細については、SRTダークレッドラインの運賃情報を参照してください。

参考資料

タイ国バンコク首都圏都市鉄道マスタープラン改定（M-MAP2）に係る情報収集・確認調査 - 国際協力機構 、2019

外部リンク

S.R.T Electrified Train Co., Ltd. （タイ語） （英語）
* RED Line SRTET (REDLineSRTET) - Facebook

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