STS-52

STS-52は、1992年10月22日に打ち上げられたスペースシャトル・コロンビアによるミッションです。このミッションは、地球近傍の宇宙空間における科学研究と国際協力の推進を目的としていました。

乗組員

STS-52には、以下の6名の宇宙飛行士が搭乗しました。

船長：ジェームズ・ウェザービー (2)
パイロット：マイケル・A・ベーカー (2)
ミッションスペシャリスト1：チャールズ・ビーチ (2)
ミッションスペシャリスト2：ウィリアム・シェパード (3)
ミッションスペシャリスト3：タマラ・E・ジャーニガン (2)
ペイロードスペシャリスト：スティーブ・マクレーン (CSA) (1)

( )内の数字は、その宇宙飛行士の飛行回数を示しています。スティーブ・マクレーンは、[カナダ宇宙庁]所属の宇宙飛行士でした。

ミッションパラメータ

STS-52のミッションパラメータは以下の通りです。

質量:
着陸時: 97,201 kg
ペイロード: 8,078 kg
近点: 304 km
遠点: 307 km
軌道傾斜角: 28.5°
* 軌道周期: 90.6分

ミッションの概要

STS-52の主要な目的は、Laser Geodynamic Satellite II (LAGEOS-II)の軌道投入と、U.S. Microgravity Payload-1 (USMP-1)の運用でした。

LAGEOS-IIは、アメリカ航空宇宙局（NASA）とイタリア宇宙機関（ASI）の共同プロジェクトとして実施されました。この衛星は、地球の形状、自転、地殻変動などの精密な測定を行うために設計されました。ミッション2日目にコロンビアから放出され、Italian Research Interim Stage (IRIS)と呼ばれるブースターロケットによって、目的の軌道へ投入されました。IRISによって一旦楕円軌道に乗せられた後、遠地点においてモーターを点火し、高度3,666マイルの円軌道に移行しました。

USMP-1は、微小重力環境下での材料科学、流体物理学、生物学などの実験を行うためのペイロードです。ミッション1日目に起動され、2つのMission Peculiar Equipment Support Structures (MPESS)に取り付けられた3つの実験装置を用いて様々な実験が行われました。これらの実験は、宇宙環境が地球上の物質や生命に与える影響を理解することを目的としていました。

STS-52ミッションは、LAGEOS-IIの正確な軌道投入とUSMP-1による微小重力実験の成功により、地球科学と宇宙科学の発展に大きく貢献しました。また、NASAとASIの協力は、国際的な宇宙開発における協力体制の重要性を示しました。

NASA mission summary - ウェイバックマシン（2001年2月2日アーカイブ分）
STS-52 Video Highlights - ウェイバックマシン（2007年10月13日アーカイブ分）

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