STS-98

STS-98は、スペースシャトル・アトランティスによって行われた国際宇宙ステーション (ISS) への重要な飛行ミッションでした。このミッションの最大の目的は、アメリカ合衆国が開発したデスティニー実験モジュールをISSに運び込み、設置することでした。デスティニーは、ISSにおける科学研究能力を大幅に向上させるための主要な構成要素であり、STS-98はその実現に不可欠な役割を果たしました。

乗組員

ケネス・コックレル (船長, 4回目の飛行)
マーク・ポランスキー (操縦手, 初飛行)
ロバート・カービーム (ミッション・スペシャリスト, 2回目の飛行)
トーマス・デイヴィッド・ジョーンズ (ミッション・スペシャリスト, 4回目の飛行)
マーシャ・アイビンス (ミッション・スペシャリスト, 5回目の飛行)

ミッションの概要

アトランティスは、2001年2月7日にケネディ宇宙センターから打ち上げられ、約2日後の2月9日にISSとのドッキングに成功しました。その後6日間、シャトルはISSにドッキングし、その間に3回の船外活動（EVA）が実施されました。これらのEVAは、デスティニー・モジュールの設置、接続、および必要な機器の設置を目的としていました。

ミッション・パラメータ

質量:
打上時: 115,529 kg
着陸時: 90,225 kg
ペイロード: 14,515 kg
近地点: 365 km
遠地点: 378 km
軌道傾斜角: 51.5°
周期: 92 分
ISS とのドッキング
ドッキング: 2001年2月9日 16:51:00 UTC
切り離し: 2001年2月16日 14:05:50 UTC
ドッキング期間: 6日21時間14分50秒

船外活動 (EVA)

ジョーンズとカービーム - EVA 1
EVA 1 開始: 2001年2月10日 - 15:00 UTC
EVA 1 終了: 2月10日 - 23:24 UTC
期間: 7時間34分
ジョーンズとカービーム - EVA 2
EVA 2 開始: 2001年2月12日 - 15:59 UTC
EVA 2 終了: 2月12日 - 22:49 UTC
期間: 6時間50分
ジョーンズとカービーム - EVA 3
EVA 3 開始: 2001年2月14日 - 14:48 UTC
EVA 3 終了: 2月14日 - 20:13 UTC
期間: 5時間25分

ミッションのハイライト

ミッションの最大のハイライトは、何と言ってもデスティニー実験モジュールのISSへの設置でした。このモジュールは、ISSにおける科学研究の範囲と能力を大幅に拡大し、様々な分野での実験を可能にしました。また、3回の船外活動は、宇宙空間での複雑な作業を伴うものであり、宇宙飛行士たちの熟練した技術とチームワークが不可欠でした。

アトランティスは、ISSとのドッキングを解除した後、2月20日にエドワーズ空軍基地へ無事着陸し、STS-98ミッションは成功裡に完了しました。このミッションは、ISSの建設と運用における重要な一歩となり、その後の宇宙探査と科学研究に大きく貢献しました。

当時ISSには、最初の長期滞在クルーであるExpedition 1が搭乗しており、STS-98のクルーと協力してモジュールの設置作業を行いました。これにより、ISSの継続的な運用と科学研究の実施体制が確立されました。

外部リンク

NASA mission summary - ウェイバックマシン（2001年2月2日アーカイブ分）
STS-98 Video Highlights - ウェイバックマシン（2007年7月14日アーカイブ分）
国際宇宙ステーションの組立フライト 5A Destiny STS-98 - JAXA

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