SoftBank 920P

SoftBank 920P - VIERAケータイの新境地

SoftBank 920P（ソフトバンク きゅうにーまるピー）は、パナソニック モバイルコミュニケーションズによって開発された、ソフトバンクモバイルの第三世代携帯電話端末です。このモデルは、同社初のVIERAケータイであり、ワンセグ機能を備え、携帯電話の新しいスタイルを提案しました。

端末の特徴

920Pは、NTTドコモのP905iと非常に似たWオープンスタイルのデザインを採用しており、3.0インチのフルワイドVGA（TFT）液晶ディスプレイを搭載しています。美しい映像を楽しめるワンセグ放送は、この端末の大きな魅力の一つです。モバイルPEAKSプロセッサーを内蔵しており、それによって色彩豊かで鮮やかな画像表示が可能となっています。ユーザーインターフェースはP905iから受け継がれており、同様のメニュー画面により使い慣れた操作感を提供します。

また、カメラ機能についても5.1メガピクセルの高精細なカメラを実装しており、6軸手振れ補正機能を備えています。これにより、コンパクトながらも本格的な写真撮影を楽しむことができるため、日常の風景や大切な瞬間を鮮明に収めることが可能です。

ミュージック機能と通信

音楽再生に関しては、従来からの着うたフルおよびSoftBankを通じたWindows Media Audioに対応しています。さらに、この920PはSDオーディオ（AAC/AAC+SBR）にも初めて対応したPシリーズの端末となっており、高音質な音楽体験を提供します。Bluetooth機能も備えており、ワイヤレスでの音楽再生が可能で、リ・マスター技術を利用することで迫力のある音を楽しむことができるのが特長です。

S!FeliCa機能も搭載されており、IC通信を利用したサービスが提供可能です。ソフトバンクの初の試みとして、特定のサービスが利用できるようになりました。モバイルSuicaにも対応しており、対応開始は発売から2ヶ月半後のことでした。

使用感と制約

ただし、930Pにはいくつかの制約もあります。メールの最大送受信サイズはS!メール仕様により、本文30Kバイトと添付ファイルの合計で300Kバイトまでに制限されています。また、70×3のモバイルPEAKSプロセッサーを使ったワンセグ機能は利用可能ですが、一部のクイック機能や動画再生機能は、搭載していないため使用出来ません。

この端末はまた、特定のメール機能やマルチメディア機能が欠如しており、ユーザーによっては不便に感じるかもしれません。さらに、microSDスロットがバッテリーカバー内にあるという特徴があり、これが初めての試みとなっています。

不具合と改善

発売後、910Pにはいくつかの不具合が報告されました。2008年から2010年にかけて、メール機能の不具合解消に向けて、複数回のソフトウェア更新が実施されました。特定のメールアドレスへの送信や、ファイル名変更時の閲覧問題、さらにはブラウザ使用時の予期せぬリセットなど、様々な状況で問題が起こることがありました。

情報化社会において、こうした不具合が発覚することは珍しくありませんが、多くはアップデートによって改善されています。ユーザーは、長期にわたって安定した使用が可能です。

まとめ

全体として、SoftBank 920Pはそのデザインと多機能性により、多くのユーザーに支持されてきた端末です。特にワンセグ機能の搭載は、携帯電話としての新しい価値を提供しました。今後もその魅力は色あせることなく、携帯端末の歴史に名を刻むことになるでしょう。

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