Standing Ovation (チャゲ&飛鳥のアルバム)

『Standing Ovation』について

『Standing Ovation』（スタンディング・オベーション）は、日本の音楽デュオ「チャゲ＆飛鳥」によるベストアルバムで、1985年12月5日にキャニオン・レコード（現在はポニーキャニオン）から発売されました。この作品は、彼らの人気楽曲を集めたもので、特にLPとしてリリースされた初のベストアルバムとして注目されます。

背景とリリース

このアルバムは、チャゲ＆飛鳥がワーナー・パイオニア（現在のワーナーミュージック・ジャパン）からキャニオン・レコードへの移籍後に発表された最初の作品でもあります。移籍直後の1982年にカセットテープ形式のベスト盤『1979-1982 BEST』がリリースされていましたが、LP盤によるベストアルバムはこの『Standing Ovation』が初ということになります。また、ジャケットにはチャゲと飛鳥がサングラスをかけた姿が描かれており、二人の新たなイメージを打ち出しました。

このアルバムは、後にさまざまなフォーマットで再発売されており、1989年のGOLD CD、1993年のAPO-CD、そして2009年には紙ジャケットシリーズとしてSHM-CDとして再リリースされています。2009年のリリースは、ヤマハミュージックコミュニケーションズから行われ、音質向上が図られました。

編曲と貢献

本作は、90年代後半までチャゲ＆飛鳥の作品に携わることになる編曲家村上啓介が初めて参加したアルバムでもあり、特に5曲目に収録された「ボヘミアン」の編曲が印象的です。彼の手掛けた楽曲は、後の作品にも大きな影響を与えました。

収録曲の解説

アルバムには多くの名曲が収録されています。以下はその一部です：

• - ひとり咲き：この曲は、彼らの1stシングルであり、本アルバムでは1stアルバム『風舞』からのアルバム・ヴァージョンが収められています。エンディングには穏やかな風の音が聞こえます。

• - 万里の河：こちらは3rdシングルで、収録されているのは2ndアルバム『熱風』からのバージョンです。情緒あふれるメロディが特徴です。

• - 男と女：びびの5thシングルであり、彼らの音楽スタイルがよく表れた楽曲です。

• - 終章（エピローグ）：1stアルバム『風舞』に収録された曲で、物語のクライマックスを飾っています。

• - ボヘミアン：1982年に大友裕子に提供した楽曲のセルフカバーで、特に葛城ユキのカバーが有名です。チャゲ＆飛鳥によるスタジオ録音バージョンは本作で初めて聞くことができます。

• - マリア (Back To The City)：11thシングルのB面にあたるこの曲は、6thアルバム『Z=One』からのアルバム・ヴァージョンです。

• - 誘惑のベルが鳴る、涙・BOY、MOON LIGHT BLUESなども収録されており、チャゲ＆飛鳥の多様な音楽性を楽しむことができます。これらの楽曲は、それぞれのアルバムに収録されたバージョンと異なるアレンジです。

総評

『Standing Ovation』はチャゲ＆飛鳥の音楽キャリアにおいて重要な作品であり、多くのファンに愛され続けています。彼らの代表的な楽曲が収められたこのアルバムは、新しいリスナーにもお勧めです。ボヘミアンをはじめとした名曲たちは、いつ聴いても心に響くものがあります。音楽的な魅力とともに、彼らの歌唱力を改めて感じさせる一枚です。

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