Su-27 (航空機)

Su-27（スホーイ27）

Su-27は、ソ連のスホーイ設計局が開発した戦闘機で、正式名称はSu-27（ロシア語：Су-27）。この機体は、極めて優れた格闘性能と長い航続距離を備えており、現在もロシアや旧ソ連の国々、さらには他の地域でも使用されています。同機はまた、アメリカのF-15イーグルと比較されるほどの性能を持っています。

様々な派生型

Su-27は、艦上機型のSu-33、戦闘爆撃機型のSu-34、さらには第4++世代のジェット戦闘機であるSu-35など、多くの派生型が存在しています。また、ロシアではスホーイ設計局の航空機に愛称があり、「スーシュカ」や「スハーリ」といった呼称が用いられています。一般的にはNATOによるコードネームとして「フランカー」という名で知られています。これは、後に逆輸入され、ロシア国内でも使用されることがあります。さらに、西側諸国では 「ジュラーヴリク」と呼ばれる場合もありますが、これはロシアではあまり使われていません。

開発の背景

1960年代の終わり、ソ連の防空軍は新たな防空戦闘機の開発を急務として計画しました。当時、西側諸国の超音速長距離爆撃機に対応するため、既存の迎撃機に代わる新型機が必要でした。そのため、高速性能と航続距離、長距離空対空ミサイル搭載能力が求められることになりました。既存機が対爆撃機専用機として開発されていたため、空中戦に対応するための機動性能を持つ機体が必要とされました。

設計と性能

スホーイ設計局では、機体の流体力学的な特性を追求した設計が行われました。最初の試作機であるT-10は、フライ・バイ・ワイヤによる制御が実装され、1977年に初飛行を果たしました。しかし、初期のデザインには多くの不安定性があり、改良が施されました。最終的には、機体の設計が大幅に見直され、1979年には新しい試作機であるT-10Sが完成し、飛行性能が改善されました。

Su-27は、その流線型のブレンデッドウィングボディ設計が特徴で、優れた空力特性を持ちます。主翼には特別なフラップやフラッペロンが装備され、機動性が向上しています。さらに、強力なAL-31エンジンを二基搭載しており、格闘戦において優れた瞬間旋回率を誇ります。

コックピットとアビオニクス

Su-27のコックピットは視界が広く、各種計器やディスプレイが配置されています。最新型ではグラスコックピット化が進められ、様々な航空電子機器が装備されています。射出座席には、NPP ズヴェズダ社製のK-36Dが用いられています。アビオニクスは、IRSTやレーザー測距装置、目標指示装置を備えていますが、性能は西側のものと比較するとやや劣る部分もあります。

武装と運用能力

Su-27は、空対空ミサイルと空対地兵装を搭載する能力を持ち、最大で10トンまでの兵装を搭載可能です。機関砲としてはGSh-30-1 30mm機関砲が搭載され、主翼や胴体に設けられたハードポイントには様々なミサイルを装備できます。また、長大な航続距離を活かして多様な任務に対応可能です。

まとめ

Su-27は高い機動性能と長大な航続距離を兼ね備えた戦闘機であり、ソ連時代から現在にかけて、さまざまな派生型同様に、多くの国で運用されています。特に、現在のロシア航空宇宙軍において重要な役割を果たし続けています。

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