TBS緑山塾

TBS緑山塾について

TBS緑山塾（TBSみどりやまじゅく）は、神奈川県横浜市青葉区緑山の緑山スタジオに1983年から1991年にかけて存在した養成所です。この塾は、一般的には単に「緑山塾」とも呼ばれます。緑山塾の設立は、1981年に東京放送（TBS）のプロデューサーである大山勝美が塾長を務める「緑山私塾」を前身として始まりました。このプロジェクトは、様々な劇団や事務所から集められたメンバーによって育まれました。その後、プロデューサーの森伊千雄が新たに塾長に就任し、正式に「TBS緑山塾」として開塾されました。

緑山塾の背景

TBSの開局20周年を記念して、同社は「郊外への社屋移転計画」を発表しました。その際に取得した土地が緑山スタジオ・シティになります。この場所は広大な敷地が特徴で、大規模制作のためのスタジオ設備が必要とされていました。土地の名も町名に由来されており、「緑」という言葉は光の三原色の一つからインスパイアされたものです。当初の当該地区の区名は「緑区奈良町」であり、これも「緑」に関連して名付けられています。

緑山塾は、この広大な土地を利用して、演技や声優、歌唱、アイドル、タレント、アナウンサー、ラジオパーソナリティ、リポーター、さらにはディレクターといった様々な職業の人材を育成することを目的として設立されました。特に、入塾試験は非常に厳しく、仲代達矢が主催した「無名塾」や声優養成所の「青二塾」と並び評価されており、国内でも最難関の養成所とされています。

出身者とその影響

TBS緑山塾からは、数々の有名人が誕生しました。女優の浅見美那や田中美佐子、歌手の徳永英明、ナレーターで声優の福士秀樹、政治家で俳優の佐久間一生、漫画家の本そういち、そして経済ジャーナリストや大学教授でもある俳優の野中幸市など、多岐にわたる分野で活躍する人材を輩出しました。このように、緑山塾は日本のエンターテインメント界において重要な役割を果たしました。

終焉と現在の状況

1991年頃、緑山塾は自然消滅の形で廃止され、その名称は現在では使用されていません。ただし最近では、就職活動の際にTBSのドラマ制作スタッフのインターンシップとして「緑山塾」の名が再度使われることがありますが、往年のTBS緑山塾とは系統的な繋がりはありません。現在、緑山スタジオは多くの映像制作活動が行われており、当初の目的とは異なる形で利用されています。

結論

TBS緑山塾は日本の映像業界の礎を築いた養成所として、多くの才能を発見し育成しました。その厳しい選考基準と、緑山という立地条件は、多くの芸術家やクリエイターのキャリアを支える重要な役割を果たしてきました。また、過去の存在は今もなお多くの人々に記憶されており、エンターテインメントの未来に影響を与え続けるでしょう。

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