TMJ (企業)

株式会社TMJ

東京都新宿区に本社を構える株式会社TMJは、幅広い業務プロセスのアウトソーシング（BPO）サービスを提供する企業です。1992年、福武書店（現在のベネッセコーポレーション）のコールセンター部門が独立する形で設立されました。以来、その事業領域を拡大し、現在ではセコムグループの一員として、国内有数のBPOベンダーへと成長を遂げています。

設立から事業拡大へ

TMJのルーツは、1975年に福武書店内に開設された進研ゼミのコールセンターに遡ります。このコールセンター機能が母体となり、1992年4月に「株式会社テレマーケティングジャパン」として分社・設立されました。当初はベネッセグループ向けの業務が中心でしたが、翌1993年からは積極的に外部企業への営業を開始し、受託業務の範囲を広げていきました。事業の発展に伴い、中国・上海に子会社を設立したり、北九州、熊本、札幌など各地に新たなコールセンターを開設するなど、拠点を拡充していきます。

セコムグループへの参画と現在

設立母体であるベネッセグループとは、資本関係や業務委託において様々な変遷がありました。特に大きな転換点となったのは、2017年のセコム株式会社による株式取得です。同年10月、それまでTMJの株式を保有していたベネッセホールディングスと丸紅は、その全ての株式をセコムへ譲渡しました。これによりTMJはセコムの完全子会社となり、セコムグループの一員となりました。セコムはTMJをグループに迎えることで、その事業戦略である「あんしんプラットフォーム」構想において、BPOサービスを重要な要素として位置づけています。この株式譲渡と同時に、TMJとベネッセコーポレーションとの間では、新たな業務提携契約が締結され、現在も緊密な連携が続いています。セコムグループ参画後も、TMJはセコムスタッフサービス株式会社の吸収合併や、福岡、鹿児島、仙台、横浜、大阪など全国各地での新センター・事業所の開設を通じて、更なる事業基盤の強化を図っています。

事業内容と特徴

TMJが提供するサービスは多岐にわたりますが、その中心はBPOサービスです。これには、企業のノンコア業務を受託し効率化を図る各種アウトソーシング、顧客接点の要となるコンタクトセンターの設計・運営、業務改善や戦略立案を支援するコンサルティング、必要な人材を提供する人財派遣・紹介、そしてそれらを支えるシステム導入支援や提供などが含まれます。

企業としての特徴としては、設立経緯からくるベネッセグループとの長年の関係性、そして現在のセコムグループの一員としての役割が挙げられます。また、社会的な側面では、ノーマライゼーションの理念に基づき、障害のある方の雇用促進に積極的に取り組んでいることも特筆されます。これは、設立母体であるベネッセグループが大切にしてきた考え方を引き継ぐものです。国内の総合BPOサービス市場において、TMJはトップクラスの企業群に次ぐ有力なプレーヤーとして、重要な位置を占めています。

国内外の拠点

TMJは本社を東京都新宿区に置き、事業所やコンタクトセンターを日本全国に展開しています。仙台、多摩、名古屋、大阪、岡山、福岡、鹿児島といった主要都市に事業拠点を構えるほか、札幌、西新宿、みなとみらい、岐阜、大阪、岡山、北九州、福岡、熊本、鹿児島など、全国各地にコンタクトセンターやサテライトオフィス、ジョブ・コンシェルジュ・センターなどを有しています。また、中国・上海にも子会社を通じて事業を展開しており、国内外で多様なサービスを提供できる体制を構築しています。

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